日常に対価はない

 

日常に対価はない。それだけしか考えていない。

価値がないとは言わない。各々の日常に各々の価値はあるし、それを大切に守る人の行為を蔑みたいわけではない。

でも、日常に対価はない。何にも替えられない。大した意味がない。

”平日”に仕事をしないで眠っていることは労働の逆張りとして意味があるけれど、休日に遊ばないことは"休日"の意味論的下位互換でしかなく、なんの意味もない。本当にお金がないわけではないけれど、とにかくお金がない。本当にやる気がないわけではないけれど、とにかくやる気がない。本当に体力がないわけではないけれど、とにかく体力がない。

平日にいるときは土日をオアシスのように臨み続けるが、たどり着くとそれは逃げ水の幻想でしかない。資本主義から逃れられるオアシスなどどこにも存在しない。生きることには金がかかる。金を稼ぐには労働をせねばならない。労働は悪である。すなわち生きることは悪である。祖母から数十万円が送られてきた。無理矢理心身を削いで金を稼ぐことに意味をなくす、無力化の装置。やめてほしい。封筒のままある。

なんでこんな無理をして生きていかなければいけないのか。なんでこんな努力もなしに生きてこれてしまったのか。どんどんよくなるわけがない。ありえない。何にも心を動かされない。何にも体を動かされない。ただ赤いシークバーとともに時間が流れ、パタパタ時計とともに時が刻まれていくだけ。

別にどこからも誰からも助けは求めていない。そういうのは物語としてつまらないから。自分自身がどう飛び出るか、もしくはこのまま飛び出ないかでしかないから。病気だからと切り離そうとしたところで、症状は切り離せません。設定を変えたところで、映るのは私でしかありません。ずっと病院に通ってきたからわかる。幼いころから、10代のころから、悩みは変わっていない。いつまで続くんだこの引き延ばされた地獄が。別に地獄に光があってもいいけど、地獄が地獄であることには変わらない。汚れは溜まっていくんだよ。

昨日は実家に帰ろうとしてずっと寝ていて無理で、今日は日持ちのしないものを買ってしまったからと連絡があってしかたなく帰ろうとしたけれど髭を剃らないといけないことが無理で、やめた。私はずっとまともでしかない。私の中では私はずっとまともだから、私を含む全てがまともじゃない。死ぬか生きるかはっきりしろ。生きるか死ぬかはっきりしろ。

池袋・北池袋・下板橋・大山・中板橋・ときわ台・上板橋散歩

こんにちは。

先日、地理界隈の大御所である友人と実施した東上線を遡上する散歩について書いていきます。

実質無職の私よりもフルタイムで働いている友人のほうが先にレポートをあげていました。水に悪気はない、もっとがんばろうね。

note.com

 

 

ここは池袋駅です。地下のEchikaという東京メトロがやっている商業施設の中。私はあまり池袋に馴染みがなく、しかも行く手段も副都心線ということで、池袋駅の西のはずれに出ることになります。

 

地上に上がると、池袋ウエストゲートパーク、またの名を池袋西口公園です。東京芸術劇場もあり、またグローバルリングという輪っかもあります。新横浜の駅前とか、清水橋交差点とかにもなんか似たようなやつがありますね。

 

ガチ中華こと友誼食府の4階の方に行って昼餐を執り行います。

私は池袋に多いガチのガチ中華(以下、ガチガチ中華)にはあまり行ったことがなく、大久保や高田馬場方面に多いマイルドなガチ中華(以下、マイルドガチ中華)に惹かれがちです。違いは、完全に中国人の方へ向けたビジネスになっているか、日本人に対してもオープンかどうか。ガチガチ中華は緊張してガチガチになっちゃうんですよね。

そんなガチガチ中華の2階の方には行ったことがあったのですが、4階のほうが日本語も書いてあったり店員も親切だったりとマイルドガチガチ中華だなという感じでした。2階は本当に中国なのではという感じなのでガチガチガチ中華ということになります。薬膳スープの米麺つきをいただきましたが、痺れまくって汗かきまくりでした。好吃。

 

池袋 ▶ 北池袋

さて、東武鉄道池袋駅西口(北)から東上線の遡上を始めていきましょう。

 

そもそも私は(友人も)あまり池袋に詳しくないので、「池袋大橋」という青看板を見るだけで「ほぼ池尻大橋だ!」とか大騒ぎしていました。

 

へいわ通りという商店街を北に進みます。たしか友人がこのキャラクターを見て「量産型ゆるキャラだ」と言っていた記憶があります。

 

へいわ通り。池袋の喧騒感はそこまで強くなく、一般的な商店街という感じでしょうか。中心街より息がしやすいですね。

 

池袋の森?

 

「豊島区立池袋の森」がありました。私は出身が横浜のはずれに近いので「三保市民の森」「瀬谷市民の森」といった「市民の森」には馴染みがありますが、「区立の森」には初めて遭遇した気がします。

 

面積としては小さな森でしたが、かなり立派な木がたくさんある森で、特にユリノキは高さ20mくらいありそうな森でした。ビオトープもありけっこういい感じの森ですね。森。

 

へえ〜牧場の跡地なんですかい。今の池袋からは想像できませんが、まあ昔は大塚や目白のほうが栄えていたと言いますしね。

池袋は鉄道が通って栄えた街の一つです。しかも今の池袋駅周辺は巣鴨村の村外れ(サンシャインシティ巣鴨プリズンの跡地であることは有名でしょうか)といったところで、元々の池袋は今の池袋よりも北側にあります。

 

リコス(旧・miniピアゴ)があるので人々の生活があるということが分かりますね。

 

川越街道にぶつかりました。

基本的に東上線は川越街道に沿って敷設されたので、今回の散歩とも密接に関わってきます。ただ歴史を紐解くと、川越街道は板橋宿の手前、今の板橋区役所前あたりで中山道から分かれており、池袋駅から大山あたりの川越街道(国道254号)は戦後に拓かれた道のようです。

 

川越街道を渡ると、住所は豊島区池袋本町に。これが前述した「元々の池袋」です。「池袋本町中央通り商店街」を進んでいきます。

 

え、町内会の掲示板ってこんな立て看板でいいんですか? 台風とか来たら吹き飛びそうですが。

 

いい感じに商店街っぽくなってきました。昔からある通りっぽい曲がり方をしており、とてもよいですね。ここを右に曲がって池袋の隣の駅、北池袋駅に向かいます。

 

立派な建物があります。なんとこちら、豊島区立池袋本町小学校・池袋中学校。でかすぎ。立派すぎ。

豊島区は10年前くらいに少子高齢化で23区唯一の消滅可能性都市になっていましたが、そのあとは子育てや文化政策に力を入れているようで、かなりのパワーを感じます。

www.tokyo-np.co.jp

そんじょそこらの大学より立派な建物で、しかもグラウンドも道を挟んで左右2つございましたぜ。すごい。かっこいい写真は建築事務所のHPよりどうぞ。ほかにもたくさんかっこいい学校建築をやっていますね。

www.ishimoto.co.jp

 

そんなわけで先ほど池袋本町中央通り商店街から東に分かれて歩いておりまして、さすがに池袋の隣だし北池袋駅はそこまで商業集積がないのかな(cf. 南新宿駅)と思っていたら、「ふれあいロード北池」が現れました。

 

いいですねー。もともとビビッドカラーだったんじゃないですかね?風化してパステルカラーになってますので、経年劣化を想定した屋号といえます。何屋さんかはわかりません。

 

いいですねー。カタカナのぽってりした角ゴシックもよいし、ツートンカラーのラインもかわいい。京都市営地下鉄みたいな2色だ。何屋さんかはわかりません。

 

北池袋駅に到着。各駅のみ停車の駅。東武東上線(と近くを走る西武池袋線)は各駅停車が1時間8本(ちなみに小田急線や京王線田園都市線などは1時間6本)なので、けっこう便利かもです。このあと巡っていく駅も最後の上板橋駅以外はずっと各駅停車しか停まらない駅です。

 

駅の向こう側は住宅街っぽいですね。東上線埼京線が並行して走っているのは知っていましたが、一つの踏切で越えていくのがふしぎだ。踏切は鉄道会社ごとに分けることが多いような気がしていましたが。

 

振り返って撮影。こぢんまりながら駅前感があり、街道沿いの商店街と駅前の商店街が両立している素敵な街といえます。それぞれ池袋本町としてのアイデンティティと北池袋としてのアイデンティティがあるのもよい。

北池袋 ▶ 中板橋

池袋本町中央通り商店街に戻ってきました。

 

すげー。真ん中は銭湯で、その建物にコインランドリー、和風料理屋、クリーニング屋が並んでいます。銭湯が街の中心、寄り合い所になっていたことを偲ばせます。

今まで歩いてきた池袋本町中央通り商店街は昔からある、言うてみれば池袋のメインストリートだった道で、このまま北に進むと中山道の板橋宿に通じる道ですが、今回は道をたどることよりも駅を巡っていくことが目的なので、右に分かれて次の駅の方向へ向かいます。

 

といいつつその道もその道で昔からある道っぽく、うっすら商店街の香りがあります。

 

万びきは
    は
    ん
    ざ
    い

 

下板橋駅が近づくにつれて、商店街っぽさが増してきました。ちなみに住所は池袋本町のままなのですが、商店街の名前がわからない。調べてみると、こちらは池袋本町通り商店街というようです。似てるね。「下板橋南口商店街」と呼ぶのがふさわしそうですが、区が違うのでさすがにその名前を冠すわけにもいかないといったところですかね。

全東栄信用組合という見たことのない信用組合もあります。本店は神田小川町、そして本部がここ。東京のいろいろなところに10店舗あるようですが、果たして何系に強い信用組合なのか調べてもわかりません。なんとなく謎な街です。

 

駅前のいい感じの通りなのですが、突然道路予定地もあります。商店街にわざわざ都市計画道路を作らなくてもという気持ちもありますが、たしかに木造住宅密集地域はじっさい救急車や消防車が通れないという問題もありますからねえ。

 

駅前のいい感じの通りなのですが、かなり古くなった「ドカベン」みたいな「プロパン」もあります。あとは鈴木隼人さんがたくさんいました。

 

ドカベンメーカー より

 

駅前のいい感じの通りなので、松屋もあります。

 

ということで、下板橋駅に着きました。かわいい駅舎ですね。下板橋駅の手前で東上線は大きく左にカーブし西向きに進路を変更、一路川越を目指します。

 

駅の向こうにはやや広い道が広がっていて、数百m奥には首都高速の高架も臨めます。その下を走るのが中山道国道17号線で、地下には都営三田線新板橋駅があります。また少し先を右に曲がるとJR埼京線板橋駅もあります。

かなり駅が密集していて、いろいろなところ(e.g. 新宿・渋谷・大崎・大宮 / 神保町・大手町・三田)に行けるエリアなので、池袋にしか行けない東上線にどれだけの人が乗るのかしらと思いましたが、ちょうど踏切が閉まって多くの人が降りてきました。生活がありますね。

 

線路を渡ると板橋区になります。板橋区下板橋駅前集会所がありました。「区の駅前集会所」という概念、果たしてここ以外にあるのだろうか。浜松市天竜区とかならあるのかな。

 

下板橋 ▶ 大山

右に曲がればJRの板橋駅につながる通りを左に曲がり、次の大山駅を目指します。

大山というと私は国道246号沿いで育ったので伊勢原市阿夫利神社のある大山が一番最初に想起されるのですが、板橋区にも大山があります。最近練馬区在住の友人に山の大山を指して大山といったら「東上線の?」と言われたことがあり、また母にはこちら板橋区大山駅が通じませんでした。関東は広い。

 

少し進むと子易神社がありました。

友人が「子安じゃなくて子易なんだ」とつぶやいていたのですが、私は伊勢原市阿夫利神社のある大山に馴染みが深く、大山の麓にも子易という地名や子易明神(比比多神社)があるのでこちらの表記にも馴染みがあります。

…あれ、伊勢原にも板橋にも大山の麓に子易神社があるんですか?まじ?

 

板橋区立かないくぼ保育園がありました。みなさん、金井窪ですよ、金井窪!

戦前、東武東上線の下板橋と大山の間には金井窪駅があったのですが、戦後に廃駅になっています。

なんかいろいろ駅が移転していたりで金井窪駅の跡地は今の下板橋駅になっているらしいのですが、それはさておき金井窪という名前は地番表記としては残っていないので、こうして公的施設の名前に残っているのを見て私はにっこり。

 

山手通りにぶつかり、大山東町交差点にやってきました。ここを渡るとみんな大好き大山のロングロング商店街が始まります。私は初めて来ました。

 

駅の東側には遊座大山という商店街が広がっています。立派な商店街で、一気に情報量が増えました。

 

駅が近づくにつれて密度が上がってきます。

 

駅前に来ました。えーと踏切は見えますが、駅どこですかね?

 

かなり突然線路があり、いわゆる駅前という感じはあんまりしません。そのまま西側のハッピーロード大山商店街に繋がっていきます。

 

大山駅南口です。アーケードの中の一テナントかのように駅が入っていて、これは風情があるなあ。自由が丘駅南口にも近いですが、大山駅の場合はここがメイン出口ですからね。雨に濡れずにお買い物というやつです。

ちなみに大山の由来ですが、前述の伊勢原の大山に続く大山街道が通っていたからという説もあるらしいです。まじか。道路や川という線的な名称を駅などの点の名称に使うのはちょっと誤解を生みがちですよね(例:多摩川駅江戸川駅川崎市中原区)。

 

ハッピーロード大山は踏切の前で南に折れても少し続いていて、こちらもすごい。

 

メインルートの西側を進んでいきましょう。うおー、これはかなりすごい商店街だ。活気がすごい。チェーン店もたくさんありますね。武蔵小山のパルムにも似てますが、武蔵小山の商店街は南側にしかないので、街としてのパワーとしては大山に軍配があがるかも。

 

まあそんな活気にあふれるハッピーロード大山なのですが、都市計画道路補助26号線の整備により一部が分断される予定で、その近くではタワマンの工事も始まっています。

 

しかもよりによって斜めに通っているので、結構がっつり分断されちゃうんですねえ。補助26号線はまたの名を都道420号鮫洲大山線、あるいは中野通り。山手通り(環状6号)と環七の間を走るので、「環6.5」とかとも言われることもあります。

この26号という道路、自転車で走りづらい山手通りや環七と違い余裕のある道幅にそこまで多くない交通量なので、私はかなり頻繁に(南の方ですが)使っております。ということで道ができる事自体はありがたいのですが、うーん、歴史ある商店街をがっつり壊してしまうのはなあという感覚はあります。

東京都都市整備局都市計画情報等インターネット提供サービスより筆者一部改変

 

というか、鮫洲大山線という名前が示す通り、大山駅の東側、板橋仲宿中山道&山手通りにぶつかって終点、そこから東に計画があるわけでもないので、この区間を作ったからといって特段大きな通過交通が見込めるわけでもないし、商店街を潰してまで、というほどでもないような気がするんですが、どうなんでしょうね。川越街道まででもいいような。

ちなみに先ほど引き合いに出した武蔵小山の駅前にも26号が通っています。鮫洲(青物横丁)から、大井町、戸越、武蔵小山、五本木、三宿、東北沢、笹塚、中野、新井薬師、東長崎、千川、大山とかなりいい雰囲気の街を結んでいる通りです。

 

閑話休題ハッピーロード大山を進みハッピーになっていきます。

 

コモディイイダがありました。コモディイイダもそっちの立ち位置なんすね。

川越街道にぶつかり、商店街は終了。もちろん立派な商店街はすごいなーとは思うのですが、情報量が多すぎて逆に文章を書くことはあんまりないですね。写真は交差点にあったマインクラフトで作ったかのような建物(セブンつき)。

 

大山 ▶ 中板橋

川越街道から右に分かれる旧街道っぽい通りを進んでいきます。「下頭橋通り共栄会」。げとうばし、と読むようです。

 

これはかなり旧街道っぽい通りでよいですね。緑の路側帯って旧街道、旧道に多いような気がします。

 

消防団の倉庫がめちゃかわ!消防団の倉庫っていわゆる普通のシャッターの物置みたいなやつしか見たことなかったのですが、これはかなりかわいいですね。

 

しばらく進んだら中板橋駅入口交差点に着きました。右に曲がって中板橋駅を目指しましょう。

 

かなり昔からありそうな案内看板。板橋区になったので選挙区が変わり、ポスターが下村博文になりましたね。

 

ややうっすらとした商店街を進んでいきます(通りの写真は撮っていませんでした)。

見たこと無いスーパーがあるなと思いましたが、全日食チェーン。「中板橋店」とあるけど果たして他に店舗があるのかと疑問に思います。と思ったら北千住駅前に3店舗と、ここ中板橋だけっぽいです。ふしぎ。

 

中板橋駅に着きましたよ。駅前広場、というか公園が駐輪場になっていて、駅が遠い。こちらも建物がかわいいというか、素朴でいいですね。

 

踏切を渡ると、「なかいた」のゲートで迎えられて中板橋のメインの商店街へ。あの大山の隣なので果たしてどうか、と思っていたのですが、これはかなーーりいい商店街ですね。住み甲斐がありそうで、個人的にはこのくらいの規模感はかなり好きです。

駅前商店街には大きく分けて「線で広がる商店街」と「面で広がる商店街」があると思っており、大山は線、中板橋は面ですね。どちらも良いところがありますが、面で広がる商店街のほうがぐるぐると歩き甲斐があるし、買い物もしやすいのではと思います。

 

他に線といえば武蔵小山祖師ヶ谷大蔵豪徳寺松陰神社前尾山台など、面といえば梅ヶ丘、千歳船橋、用賀、池上、祐天寺、等々力など(ちなみに線が組み合わさって十字・T字になっているのは十条、下高井戸、桜新町、笹塚など)かなと思います。高円寺や三軒茶屋、下北沢といった大きな街、あるいは経堂、学芸大学などやや大きめの商業集積になっていくとその2つが組み合わさってきますね。

どういう違い、歴史的経緯で線的な商店街と面的な商店街が発達するのかについては、今後の課題とさせてください。

 

スーパーはあるのかしらと思ったらよしやセーヌがありました。城北方面で展開しているややお高めのスーパーですね。こちらが本社とのこと。あとさっきのTANAKAか。

まいばすやアコレ(どちらもイオン系列のミニスーパー)などは駅から少し離れたところにあるようです。駅前商店街の活気が良い証拠ですね。

 

あまり商店街ではないけど、でもうっすら商店がある。線的な商店街にこういう部分があると寂れちゃってるのかな、という感覚になりますが、面的な商店街にこういう部分があると、お、いい路地だな、という感じになる。かなり良い街でしたね、中板橋。

中板橋 ▶ ときわ台

中板橋からときわ台は450mと非常に近いのですが、途中には石神井川と環状七号線という大きな地理的な壁があります。

 

石神井川にやってきました。桜ですね。春には花見客も多いことでしょう。あと石神井とジャグジーって似てますよね。ジャグジーはジャクージの読み間違いらしいですが

 

石神井川に面しているから石神井荘。石神井は練馬の地名(上石神井石神井公園のあたり)ですので、道路や川という線的な名称を駅などの点の名称に使うのはちょっと誤解を生みがちですよね(例:多摩川駅江戸川駅川崎市中原区)。

 

環七にぶつかりました。静かな川沿いを歩いていましたが、急に東京交通戦争に巻き込まれます。ヤマヨシのわさビーフの看板がありましたが、ヤマヨシの本社ビルのようです。

ちなみにこの環七には都バス王78や国際興業バス赤31が走っているのですが、南から「南常盤台」「中板橋駅入口」というバス停が続き、それぞれときわ台駅中板橋駅の乗換案内が流されます。東上線は南から「中板橋駅」「ときわ台駅」と進んでいるイメージなので、これはかなりトラップです。東上線が南東から北西へ、環七が南西から北東へ交差しているがゆえにこういうことがおきます。

わかりやすい位置関係の図

こちらはそんな中板橋とときわ台の間、東武東上線をくぐるところのいい感じの階段です。3つ以上の階段が同時に写っている写真は定期的にSNSでバズりますよね。ただここは少し惜しいというか、上のカルバートがもともと斜めだったりして、バズる写真を撮るのは少し難しそう。我こそはという方は挑戦してきてください。

 

東武東上線です。環七を渡る歩道橋の高さが線路と近く、いい感じに撮れますね。

 

環七って雄大だなあ。

 

へのへのもへじだー!本物を見たのは初めてかもしれない。落書きをするというアナーキーさはもっているが、伝統は重んじるタイプ。何なら普通の落書きより思想としてこわいかもしれない。

 

線路沿いにしばらく歩いていたらときわ台駅につきました。かなりかわいくなってますね。ときわ台東武が開発した住宅街で、板橋の田園調布とも呼ばれていたり呼ばれていなかったりする。かなり期待していたというか、歩いてみたかった街。この街を見るのがこの散歩の主目的でした。

 

私鉄の駅って、こういうことだよなー、という街が広がっています。駅の目の前には噴水越しに昔からありそうなマクドナルドがお出迎え。かなり、良い。北口から北方面へ進んでいきます。

 

と思ったら噴水は故障中で水鏡になっていました。鳩が遊んでいました。

 

噴水の裏手には「エコポリス板橋」環境都市宣言。SDGsという言葉もそろそろ下火になってきたような気もしますが、少し前はエコだのロハスだのいろいろ言っていましたからね、まあ常に環境は壊されつづけているし、そうして人は生きていく。

 

すき家日高屋ガールズバー、薬局、不動産、チョコザップ、コンビニ。一通り揃っていますね、ガールズバーの建物がなんか妙にかわいいのが不思議なのだが。

 

オオゼキがあります。オオゼキは城南方面を中心に展開しているスーパーで、私がもっとも頻繁に使っているスーパーでもあります。なんとなく予感がして調べてみたらここが最北のオオゼキだった!なかなか興味深いですね。

 

そして駅からほんの200mほどで、急に閑静な住宅地になります。これが東武が開発した「常盤台住宅地」。敷地の広い一軒家や高さの低い集合住宅、そして街路樹が豊かで、いかにも住宅地、という香りがします。地理オタク大興奮。これはなるほど田園調布と比較されるのも頷けます。

 

こちらは旧板橋区立中央図書館(の通用門側)。1970年築。

なんだかモダンな建物で良い感じです。手前に伸びている廂(ひさし)が地面と平行ではなくて斜め上に向かってたり、窓があいていないところでもニッチがあったり、近代建築の整頓されていながらも伸びやかな感覚がいい。

ちなみに図書館は2020年に閉館、2021年に上板橋に移転したようで、今は特になんとも使われていないらしいっぽい。駅からも近いので修繕して有効活用してほしいものですが、どうなることやら。

ここに限らずですが、塩漬けにするくらいなら閉館期間中にアートイベントとかやったらめちゃいいんですけどね、さいたま国際芸術祭のように(なぜかさいたま国際芸術祭は2020年には旧大宮区役所、2023年には旧市民会館とどちらも閉館後・解体前の公共施設で開催)。

素材が変わって木造のとても古い建物がある…と思ったらなんと幼稚園でした。帝都幼稚園。そしてこちらはなんと現役で園児募集中。これはかなりすごい。本当にすごい。なんと1936年築。かわいすぎる。息が長すぎる。

敷地内で移築はしているそうですが、戦前の木造学校建築で現役って今果たしてどれだけあるのやら(特に東京で)という話なので、「めちゃすげ〜」「登録有形文化財でしょこれは」とか言っていたのですが2012年に板橋区指定文化財になったらしい。区かよ。ちょっと最近すぎる、都の歴史的建造物とかにはなっていてほしい。門柱も歴史あるもののようです、かわいい。

 

さて、引き続きときわ台の静かで質の良い住宅街を練り歩いているわけですが。

 

ときわ台の何がすごいかというと、「クルドサック」がいくつかあること。

クルドサックは袋小路、ループ状になった路地のことで、車の通過交通を制限しつつ、行き止まりではないため住民の自動車は安全かつスムーズにUターンができるというわけです。上質な住宅地の特徴。土地をたくさん使うので日本にはあまり数がないのですが、他には多摩田園都市の中心地たまプラーザや、辻堂の藤沢サステナブルスマートタウン(蔦屋書店の近く)にもありますね。

クルドサックは丸くてかわいい(Googleマップより)

しかも完全に行き止まりというわけではなく、歩行者はクルドサックの先に通り抜けられる構造になっているところもあり、歩車分離&歩行者優先のまちづくり。このような細い道はフットパスとも呼ばれています(まあそのまま足の道、歩道ですが)。

 

いやー素晴らしいですね、常盤台住宅地。歩行者が映える街。田園調布にはクルドサックはありませんので、たしかに小規模なたまプラーザとか、そんな感覚もありました。

常盤台住宅地は東武が開発した住宅地というのは先程書きましたが、もともとは西板線(西新井〜上板橋を結ぶ路線計画があった)の車両基地として買い取られていた土地だったということで、もし西板線が開通していたとしたらこの上質な住宅地はできていなかった、のかも。歴史のアナザールートを想像するのもたのしい。いい住宅街でした。

 

常盤台住宅地の北側にはうっすらと商店街の香りがある富士見街道という通りが東西に通っています。「富士見通り」は津々浦々かなりたくさんありそうですが、「富士見街道」は案外ここ板橋区と、あと愛知県豊橋市にしかないっぽいです。

地図を見る限り、練馬春日町から石神井公園を通って田無につながる富士街道都道8号)とももしかしたら歴史的にはつながっていて、富士山参りに使われていた可能性もありそう。

 

さて、踵を返して今度はときわ台駅南口。ふつうにいい感じに街が広がっていますね。「東武ときわ台駅ビル」というあっけらかんな名前がいい味を出しています。こちらもインターロッキング舗装が広がっていたりと、面的に広がる商店街だな。

 

ときわ台天祖神社という大きめの神社がありました。なんか人が多くて賑わってる。

 

なんと節分祭の豆まき中でした。節分祭というもの自体に人生で初めて来た可能性があります。「今から豆を投げるのは○○町内会の皆さんです〜」とアナウンスがあっておじさんおばさんが投げるというスタイルは花火大会みたい。

 

けっこう鎮守の森感があるこんもりとした社叢なのですが、どうやらときわ台駅の南口一帯はもともと天祖神社の敷地だったようで、戦後に商業地として開発されたという歴史があったり、そもそもときわ台の駅名(開設当初は「武蔵常盤駅」)が天祖神社の境内にある常盤松が由来だったりするとのこと。

常盤台住宅地がときわ台の顔だとしたら、天祖神社ときわ台の腰という感じがします。区営の駅前駐輪場も境内にあって笑いました。

 

ちなみに目の前の交差点は「板橋天祖神社前」ですが、今の名前はときわ台天祖神社っぽい。上板橋村の鎮守だったようですが、上板橋村(川越街道上板橋宿)の中心地は今でいうところの東武練馬駅周辺。さっき渡った石神井川が村の境目にあたるっぽいので、江戸からのいろんな気を防いでたんですかね。

ときわ台上板橋

さて、長らく滞在したときわ台を後にして、上板橋まで歩いていきましょう。さすがに疲れてきたということもあり、線路沿いでまっすぐ向かいます。

 

沖縄村とコロボックルが隣接。

 

上板橋駅手前の交差点に大きな公共施設があるなと思ったら板橋区立教育科学館でした。プラネタリウムとかがあるようで、子連れの無料施設としておすすめらしいです。

板橋区は地味に(?)板橋区立美術館板橋区立赤塚植物園、板橋区立熱帯環境植物館など公共施設がかなりあるイメージがあります。23区のなかで区立美術館を有しているのは板橋、練馬、世田谷、渋谷、目黒と西側に固まっていますね(大田区台東区にも個人名を冠した小規模なやつはあるけど)。あとはすみだ北斎も一応そうか。

 

イトーヨーカドーがあったよ。街の写真を撮っていないところに疲れが見えます。

 

と思ったら秋に閉店してしまうとのこと。イトーヨーカドー大量閉店のニュースが流れる前でしたが、縮小傾向にあることは知っていましたので、なかなか寂しいところ。

 

上板橋駅です。上板橋には一度来たことがありますが、なかなかいい感じに栄えている街ですよ。

youthsleepyhead.hatenablog.com

 

池袋からぶっ通しで歩いていたので喫茶さかもとという小さなコーヒーショップで休憩。漫画やコーヒーの本などが並ぶなかに「板橋マニア」という本があり、「へ〜ここってこういう地形なのか〜」「次歩くとしたら三田線 / 中山道沿いすかね」と二人でわちゃわちゃ読んでいました。ごちそうさまでした。

itabashimania.flickstudio.jp

 

外に出るとすっかり暗くなっていた。チェーン店などがしっかりあることがわかりますね。東武練馬まで歩こうかとも話をしていたけどもう難しそうだ。上板橋を散歩して終わりましょう。北側はさきほどのヨーカドーを中心に、面的な商店街が広がっています。

 

南口に出てみました。こちらは駅前すぐが絶賛再開発中という感じで、その先に細い商店街が続いています。

 

左がマルミ、右もマルミ。こういう細さでこういう店に挟まれている商店街はかなりとてもいいですよね。

 

コモディイイダがありました。これはコモディイイダ上板橋店です。

 

コモディイイダの目の前に商店街タイプの「丸一ストアー」もある。丸一水産、丸二青果、丸三商店、さかなや成吉。さっきのマルミも丸一系列ですか?丸の一フランチャイズ

 

商店街は川越街道(国道254号)にぶつかって終わるのですが、コモディイイダがありました。コモディイイダ食彩館桜川店。え? ドミナントすぎるし、一方で商店街とは仲良くやっているっぽいし、コモディイイダはかなり謎なスーパーだなと思った一日でした。

「こんなにスーパーが近接してるの、オーケー用賀店・新用賀店しか知らないっすよ」ってすぐ出してきた友人は天才だと思った。でもそれを越える近さで近接しているのでかなり驚きでした。

 

夕食は私が一番推しているベトナム料理屋であるハスナムへ。マジでうまいしマジで安いのである。全員行ってください。

 

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ということで池袋、北池袋、下板橋、大山、中板橋、常盤台、上板橋と散歩してきました。かなり密度が高いながらもどの駅もかなり個性があって、それぞれの暮らしがあるということがとてもよくわかる良い散歩でした。池袋の乗り換えは正直あまり便利ではないので、池袋に通勤だったり、あとは自営業の人も多いのかもなあ。

私はあまり北西方面に詳しくないので、今度は東長崎・椎名町とか、あとは赤羽〜本蓮沼〜常盤台〜平和台とかを散歩したいかもしれないですね。

 

そして文章も書きすぎてマジで疲れました。くぅ〜疲。皆さんもお読みいただきありがとうございました。

2023/01/23-2/3

2023年にはちゃんと日記をつけることを目標にしていたのですが、1月も下旬にしてうまくいかなかったということを表す下書きが残っていたので1年ぶりにそのまま放流します。

 

2024.02.09 youthsleepyhead

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久々に日記を書こうと思ったら、以前書いていた下書きが保存できていなかったようで消えてしまっていました。すごく残念です。

 

1/23(げつようび)

仕事をおそらくしたあとに、放送大学の試験を受けました。美術館や映画館に学生料金で入るだけのために、放送大学の学生をやっています。なぜか「初歩からの物理」を選択してしまい、全くわからない物理の試験を勘で答えました。最終学歴は「放送大学中退」となる予定です。

 

1/24(かようび)

にじさんじの新人の小清水透さんがすごく素敵だと感じた日でした。

 

1/25(すいようび)

誕生日でした。おめでとうございます。大寒波の日で、朝起きて病院に行きました。前住んでいたところの近くの病院がすごく良くて今でも自転車で20分かけて通っています。女史という言葉が似合うとても素敵で優しい女性の先生なのですが、「わざわざありがとうねえ」「帰り道に気をつけてね」と普段は子どもにあげているのであろう飴をくれました。ささいな誕生日のほまれなのか、寒さゆえか。

仕事もほどほどに、午後休を取り、上野毛のL'atelier à ma façonで苺のヴァシュランを食べました。本当に気が遠くなるほどおいしいですね。

このあとは東京都現代美術館に行こうかと思っていましたが、ライブがあることを知りしばらく自由が丘で時間を潰し、ライブに行きました。浦上想起・バンド・ソサエティが天才でした。

 

1/26(もくようび)

所属している会社の社長が変わり、オフィスが移転することが発表されました。遠くに移転するわけではないのですが、これまで引っ越したかった街からは乗り換えのタイミングが悪いのか妙に遠くなってしまうので、引っ越しシーズン2がスタートしました。部屋決めていなくてよかった。

 

1/27(きんようび)

 

1/28(どようび)

誕生日旅行ということで、家族と静岡に向かいます。親の誕生日に旅行をプレゼントするほどお金の余裕がないので、私の行きたい旅行についてきてもらうというていで、全部お金を出してもらいつつ親に体験をプレゼントするという魂胆です。私の誕生日であると同時に、親が親になった記念日でもありますからね。

 

1/29(にちようび)

 

1/30(げつようび)

会社には行きましたが、あまり気力が出ませんでした。

 

1/31(かようび)

会社には行きましたが、あまり気力が出ませんでした。

 

2/1(すいようび)

在宅。あまり仕事をせず、飲みに行き、狂ったブログを書き、私の中ではエポックメイキングな出来事をしました。

 

2/2(もくようび)

在宅。仕事をせず、寝込んでいました。恋煩いみたいなものです。

 

2/3(きんようび)

在宅。仕事をせず、寝込んだのち、夕方に動き出しました。この1週間は本当に全然仕事をしておらず、ちょっとほんとうに心配になります。すぐにやらなきゃいけないことはないけれど、やったほうがよい、ということが無限にあります。

【展評】倉俣史朗のデザイン —記憶の中の小宇宙

2024.01.06 15:30
倉俣史朗のデザイン —記憶の中の小宇宙
世田谷美術館

 

倉俣史朗インテリアデザイナー

名前としては知っているけど、どんな作品を作っていたかとかはあまり分からない状態で、 でもなんだか行ったほうがいいような気がして足を運んだ、初春にしては暖かい世田谷美術館。 自転車で家から30分くらい。2024年展覧会初めです。

内井昭蔵が設計した瀟洒な美術館、公園に面した明るく美しい部屋に置かれた、 テーブルと2脚の椅子のセットと、2脚の椅子。 最初の部屋だけは写真撮影が可能とのこと。

ああ、見たことはあるよな、アーティゾンとかにあるよね、確かにきれいだけど。

向かいの部屋には「プロローグー浮遊への手がかり」と称して初期の資料などが展示されている。 浮遊、かあ、と思いながら数枚写真を撮って歩みを進めた。

 

第1章、1つめの作品、《引出しの家具》(1967)を眺める。

なるほど、これはすごい、と感銘を受けた。
ソファーと引き出しが一体化しているファサードももちろん興味深いし、便利だろうな、とも思うのだけれど、特に背面に驚いた。

背面にも前面の布部分と同じサイズの「凹」が彫りこまれていて、 その隙間の寸法も決まっている(1分の1の拡大図も添えられていたので、重要な部分なのだと思う)。
浮遊って、こういうことか。

もちろん人が座るためのものとしてそこにソファーは存在するのだが、 人が体重をかけることによって、人と座面と背面とが空間から区切られ、別の空間に包み込まれる。
家具と身体とが融合し、浮遊する。

 

美術手帖より転載 https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/28080/

1つめの部屋の作品群 (第1章 視覚より少し奥へ 1965-1968 / 第2章 ひきだしのなか 1969-1975)は、 家具でありながらも幾何学的に空間を拡張し、 空間を仮想的なものとして象っていくような作品が多く、かなり好きだった。

プロダクトデザイン、インダストリアルデザインではなく、 インテリアデザイン、空間デザインとしての家具作品だ、と感じた。

球形のキャスターに乗った無色透明のアクリル板で作られたワゴン。
直径2mの円弧で左右に湾曲している棚。
螺旋のスプリングと座面だけで作られた椅子。
左上に向かって方眼が小さくなっていく棚。

円や球はそれ自体閉ざされていて完全なものであり、 一方で弧や螺旋、方眼(市松)は物理的な枠線を越える拡がりを持つ。 空間を切り断つ直線と幾何学図形を組み合わせることで、 時に二次元に、時に三次元に特別な空間を顕現させる。完全な球との接点は、本質的に一次元であり、本質的に面積を持たない。

家具というソリッドな境目をもって、逆照射としてその境目を曖昧にし、家具と人間を同じ空間に浮かばせる。空間の力学だ。

 

私が訪れた土曜日の午後の世田谷美術館は、混雑こそしていたけれど、視覚としては人が多いことがあまり気にならなかった。

少なくとも私が一人の鑑賞者として見る視点としては、アートとデザインの境目がここに現れていたように思う(なお家族連れなども多く音は気になるためAirPodsをつけて延々と雨音を流していた)。

踵を返して写真撮影が可能な部屋に戻る。iPhoneのLIVE撮影モードに長時間露光があって良かった。写真によって人が光として溶けていくように、家具によって人が空気として溶けていく、そんな空間が立ち現われる。

 

美術手帖より転載 https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/28080/

次の部屋(第3章 引力と無重力 1976-1987)では、その名の通り《硝子の椅子》や、金属ネットで作られた《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》など、家具では通常あまり使われない素材による作品が増える。

家具自体の境目を問い直し、家具というもの、そしてそれを使う人間を、空間、大気、大地に溶解(not melt, but dissolve)させているのだろう。

《硝子の椅子》を眺めていて、作品自体はもちろんのこと、地面に映る影、というか像が目に留まった。人が座るときに重心が向かうであろう位置にその透過光が落ちていて、見えない力、重み、引力が可視化されているようでもある。 無色透明の、質量のない人間がその椅子に座っているようでもある。

展示全体を通してたいへん緻密なライティングで、 展示のインストールとしてとても素晴らしいものだったと思う。

併せて展示手法に関して、多くの作品が白い円形の板に載せられて展示されていたという点もおもしろい。

もちろん作品保護という観点や視覚的な効果もあるだろうが、 鑑賞者が自然とその円の外から作品を眺めることを促されるため、 パフォーマティブに作品を作品として周囲の空間から浮遊させる効果があり、 これまたとても良い仕掛けだったと思う。

 

美術手帖より転載 https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/28080/

足を進めると豊かな色彩を持つ作品が多く並べられている部屋に入る(第4章 かろやかな音色 1988-1991)。

《ミス・ブランチ》。造花を閉じ込めた椅子。倉俣(の家具)が操る次元は、空間を越え、ついに時間の次元にまで達した。 近寄って見つめると、造花であるがゆえに周りに小さく強靭な産毛がついていて、空気の層がうっすらと見えている。 生き永らえている、と思った。琥珀の中で、時空を飛び越えている。

《カピネ・ド・キュリオジテ》や《オブローモフ》(バーの模型)など、アクリルで作られた色彩豊かな作品も大変美しい。 透過光のなかで、色が重なったり、分かれたり、床に落ちたり。音色が生じる。

色の違いは、可視光線のなかでのほんの少しの波長、速さの違いで生まれている、 というごく当たり前のことを思い起こさせる。 数千万年間の琥珀を想起させる地球規模の時間も、網膜でしか感じられない電磁波としての時間も、 かろやかに、音色として、操るところに至ったのだ。

 

美術手帖より転載 https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/28080/

(エピローグ 未現像の風景)
そして行きつくのは、夢の世界である。

あらゆる次元を取り払い、どこまでも広がり、どこまでも縮む、無限大かつ無限小の世界。そこに我々の感知できる次元空間は、存在しながらに存在しない。

 

非常に良い展示、そして良い作品、良いものづくりでした。

倉俣自身のものづくりがどのように変化、拡張してきたかということがとても明瞭で、 展示という語り部もそのストーリーを的確に、そして美しく演出していたと思います。

内井昭蔵の白亜の建築も倉俣の作品の背景、部屋、窓としてよい相互作用を生み出していたし、 だからこそ富山県美や京都国近美での巡回展も見てみたくなった。

行ってよかった。世田谷美術館では1/28までやっているので、駆け込みで行ける方はぜひに。

 

以下書き散らし。

ところで私は曲がりなりにも空間デザインの会社で、 曲がりなりにもクリエイティブ職として仕事をしているわけです(しっかり心を病み、☆現在絶賛休職中☆) 。

この曲がりなりにもという言葉に自己の卑下とともに環境の卑下の意識があるところが非常に性格が悪いのだが(第一志望だったし、周りの人はいい人です)、 それはさておき、自分のやりたいこと、自分の仕事についてもすごく考えさせられる展示だった。

本当はこういうことがやりたいのかもしれない。 やっぱり、ものづくりがやりたいのかもしれない。 桑沢に通おうか、とか、自分で何か手ざわりのあるものを作ってみようか、とか。 別に倉俣史朗になれるわけはないし、なりたいとも思わないけれど。

もちろん広告媒体がありあふれるこの現代で、 「空間」や「(実)体験」にお金をかけられるのはBtoB企業やハイブランドのBtoC企業などのお金持ち企業ばかりだとか、 実際にガラスでオブジェクトを作れるかというとお金も技術面も難しいよねとか、そういうことも、いろいろ分かってしまう、けど。

会社の後輩で大卒後に桑沢やその他の空間デザインの専門学校を出て、総合職(=プロデューサー職)に志望して就いている人が複数人いることを思い出した。 もちろん学校に通ったからといって私の何が変わるかは分からないけど、私は今いる環境を生かしきれてないのだろうなとも考えさせられる。 素材や構造について知識を得た上でもう一度同じ会社で仕事をしてみるみたいなこともあるのかもしれない、そうすればもっとものづくりに関われるのかもしれない。

まあ、何をするにしても、「思い切り」と「お金」が必要なのがこの人の世というもので、 「三大・私に足りていないもの」の2つ(もうひとつは「努力」)なので、こうしてだらだらとキーボードを打ち付けていることが、まあやるせないのですが、 まあそれはそれでそんな感じです。それでは。

生活のために買ってよかったもの2023

こんにちは。

12月だから、年末だから、年の瀬だから、1月だから、新年だからしなければいけないとされているようなこと(例えば大掃除や初詣)は基本的にあまり好きではないのですが、年の瀬や新年にかこつけて普段からしたいと思っていることをするということに関しては波に乗ってくか~という感覚なので、2023年買ってよかったものをお伝えします。

この消費社会、いくらでも世の中に「買ってよかったもの」や「買うべきもの」、「買ってはいけないもの」、「買うべきではないもの」があふれるなかで、一人の消費者がいかに消費をし、一人の生活者がいかに生活をしたか。それ以上でもそれ未満でもないです。

 

買ってよかったもの2023 食べ物編

ヒガシマルうどんスープ

9月~継続購入 | 150円

休職して、食欲もなく、あらゆるやる気が起きないなか、私を救ってくれた存在。ありがとう。正確にはヒガシマルうどんスープと冷凍うどんと九条ネギとかまぼこと揚げ玉or油揚げ(すべてまいばすけっとで購入)だったけれど、やさしい出汁が本当にからだに沁みた。ベストバイまである。

調理例

もちろん存在はずーっと知っていたけれど特段手に取るわけでもなく、かけうどんを食べるときはめんつゆを適当に薄めていた、それまでの幼い私にさようならを。関西風の出汁が好きなんですよね~と話したところ、ヒガシマルうどんスープとかね、と何気なく教えてくれた友人に愛を。

大学の近くの和食店にサークルのあとで複数人で行って「おうどんは関東風と関西風が選べますが~」と訊かれては毎回関西風と伝えていたこと、そのときにサークルの人たちに毎回関東が何で関西が何かを説明させられていたこと、福岡(小倉の資さんうどん)で、富山で、金沢でうどんを食べたことを思い出す味。だいすきです。一生ついていくと思います。

 

バスマティライス

5月購入 | 2kg1000円くらい

本当にうまい。無限に食べられる。普通に炊飯器で炊くこともできますが、茹でるほうがうまいとされているので毎回茹でて食べています。店を選べば日本の米と同じ値段で買えます。私は相模原市南区HAJJI BABAで買っています。まじでおすすめです。

仕事が大変なときも頑張ってバスマティライスを茹でてカレーを作ると嫌なことを忘れられました。それすらできなくなって、だめになりました。来年はビリヤニをやりたいね。

 

カスリメティ

10月購入 | 320円 | 吉祥寺のスパイス屋

自分で作るカレーを大幅に、そして手軽にランクアップさせてくれる存在。フェネグリークの葉っぱです。みんな一度騙されたと思って買って自分で作ったスパイスカレーに散らしてみてください。「どうしても抜けない手作り感」がすっと抜け、「どうしても出せない店感」がすっと顔を出してきます。

もちろんスパイスのテンパリングとか肉の下ごしらえに凝るのもよいですが、とりあえずカスリメティを散らせ。それが一番手っ取り早い。たぶんイナダシュンスケさんもそんなようなことを言っていました。

バスマティライスとカスリメティの使用例

 

旬のヤングコーン

6月購入 | 5本300円くらい? | 近所のスーパー

多分人生で初めて食べたのだけど(少なくとも自炊をしはじめてからは初)、本当にうまい。糖度がすごい。オーブントースター/魚焼きグリルで焼くだけでとんでもなく甘い。もちろんとうもろこしの甘みはもちろんのこと、若竹のようなかろやかな青さと触感に、まるで魚卵のような舌ざわり。旬の味さいこー。ぼりぼり5本くらい食べられる。缶詰は嫌いです。

 

イタリアンパセリの苗

7月ごろ購入 | 200円くらい | どこかのホームセンター

これは本当に良い。もちろんS&Bの袋入りのイタリアンパセリ(198円+税)をスーパーで買ってたくさん使ったパスタもうまいのだけど、ちょっとだけベランダから取ってきて仕上げに入れて香らせるだけで急にイタリアンパセリイタリアンパセリ

正直ね、正直、乾燥パセリって(正直、)色だけじゃないですか(ごめんね、乾燥パセリ好きな方)。イタリアンパセリはまじでイタリアンパセリです。

買うとき、イタパセって略したら母親に3回くらい「板わさ?」と聞き返された。イタリアンパセリは冬も越せるらしいので本当にかっこいいです!

 

マルナオ「上 八角紫檀

3月購入 | 5500円 | 手前から2膳目

これは「買ってよかった Something to Eat」ではなくて「買ってよかった Something to Eat with」なのだけど、いい箸です。本当に良い。買ってよかった。

私は箸の持ち方が自己流なのが最悪なのですが、そんな最悪な箸遣いでもとてもつまみやすく、木の質感が手にもすんなりとなじみます。八角箸なのでグリップも強く、とくに麺類がやばい(参考:上掲のうどんの画像)。これはあまり良くない事象ですが、食べるのが速くなる、とすら言える。これを使うと、逆に、やっすい割り箸でものが食べられなくなります。あのー、外のイベントで売ってるうどんとかラーメンとかが絶対食べられなくなります。逆に。

これは仕事(半分遊び)で燕三条に行ったときに心躍ってお買い上げした品でございます。買ったとき一緒に行った先輩に「食器にこだわる人とかはいるけど箸にこだわる人ってなかなか極まってるね」的なことを言われたのですが、箸のほうが使う回数と持ってる時間長いし、箸のほうが身体に近いですから、という反論をしました。おうち時間最高の友。本当に買ってよかった。

 

買ってよかったもの2023 書籍編

下西風澄『生成と消滅の精神史』

6月購入 | 2970円 | 青山ブックセンター

もしかしたら人生で一番読んでよかった本と言ってもいいかも。古代ギリシャソクラテスデカルト、カント、ハイデガーメルロ=ポンティ、ヴァレラ、万葉集夏目漱石を渉猟して"心とは何か"を紐解いていく一冊。

 たとえば初夏の海にひとり佇んでいるとき、遠い水平線を飛ぶ海鳥の声を聴き、潮の香りを感じる。涼しげな夏の光に包まれて、風に舞う飛沫をぼんやりと眺めながら潮騒に耳を澄ませる。昔の恋人を思い出したり、これからもまた生きていくんだという不安を感じたり、この世に生まれてきた意味を考えたりする。愛する人をひどく傷つけてしまったこと、友の温かい言葉に救われたことを想い出す。神様はいるのだろうかと空を仰いで、一篇の詩を口ずさむ。ふと我に返ると、湿った風が髪を揺らし、肌が優しくなでるのを感じる。喜びも苦悩も、相も絶望も、心の中で生成し、消えてゆく。

 ほんの一瞬の間にとめどなく押し寄せる経験が、途切れることなく延々と続いていく。知覚も思考も、記憶も感情も感覚も判断も、途切れることなくすべてが同時に到来する。私たちは、これらすべてのはたらきを「心」と呼んでいる。

ープロローグより引用

下西さんの文章がそもそも好きなのだけど、かなり分厚い本(と薄い紙)でありながら非常に読みやすいし、難しいと思っていたカントやハイデガーなんかがすっと頭に入ってくる。哲学の長い歴史のうちでどこに興味があるか、にも気付けるという意味で、哲学の入門書としてもとても良い本です。学部時代、なんなら高校生時代に出会っていたかった。これを読んでいる期間だけは仕事してても日々がいきいきしていた気がする。

 

甘糟幸子『料理発見』

10月購入 | 1760円 | CITY LIGHT BOOK(代々木上原

休職直後は本が全く読めなかった。そんななかで少しずつ自炊をしはじめて、この本に出会って、エッセイなら読める、と気づいた。内容も最高で、「野生と知性のひと、台所に立つ。食べて生きる力の素が、この一冊にぎっしり詰まっている」という帯がまさしくその通り。1986年に刊行された古い本といえば古い本なのだけど、佛跳牆(!)やタピオカ、小籠包、タコスなどの令和っぽい(?)食べ物に挑戦したり、逆に百合根や滝川豆腐など、今ではめったに出会わない食べ物を愛でていたり。

食への興味や好奇心は、そのまま生きることの興味や好奇心につながるし、異文化や過去、未来の人々への興味にもつながる。いい本でした。

 

八木詠美『休館日の彼女たち』

10月購入 | 1540円 | 青山ブックセンター

小説は途中で飽きてしまったり忘れてしまったりするのであまり読まないのだけど、この本は平置きで気になり、帯で気に入り、そのままレジで会計していた。

ラテン語が流暢で、とある理由であまり他人と会話をしない主人公と、休館日の博物館のヴィーナス像。この2人(1人と1体?)の関係を描いたシスターフッド小説です。

情景と心情と記憶とが詩的な一人称語りでテンポよく進み、ヴィーナスと出会ってからの日々に立ち現れる数々の変化がとても美しく描かれている、かなり素敵な物語。文字量が多くないにもかかわらずドラマティックな展開も多く、なかなか難しいような気はするけど映画を観てみたい。

 

田中幸・結城千代子『道具のブツリ』

10月購入 | 2420円 | SUNNY BOY BOOKS(学芸大学)

私は学校教育のなかでいうと物理が結構苦手だった記憶がある。数学が苦手(まあ好きではあるけど)なのが強く影響しているとは思うのだけど、公式を覚えておくだけでもなくて、公式を覚えてなおかつどこにどういう力が働くのか、そこにどの式を当てはめるか、という重層的な思考がどうにも難しい。

けれどもちろん物に囲まれて生きているなかで物理に興味がないなんてことはなく、出会ったこの本。スプーン、扇風機、注射器、包丁、ざる、吸盤、ピペット…、さまざまな日常の道具に働いている「ブツリ」の力をわかりやすく、されど骨太に解説してくれる本。挿絵もたくさんでとってもかわいー。あとは本自体が見開きで開きっぱなしにしておける綴じ方(なんか名前あったよね?)なのもニクい。

日常にはたくさんの奇跡のような、けれど必然な現象が働いていて、それを最大限生かすように、人の手によって作られた道具がたくさんあるんだよ。人は道具を作ることで進化してきたわけですから。”丁寧な暮らし”ってこういうことかもよ、って思うよ。中学生くらいの方とか、文系理系選択前の人とかにもおすすめかも(めちゃ読みやすいけど、まだ読み終わってないです)。

 

買ってよかったもの2023 インテリア編

長谷寺の俵牛人形

10月購入 | 4000円くらい

大好きなお店、国立の台形で購入したこちら。インテリアとしては奇抜な色な気がするのだけど、なんかどうしても目を離せなくて買ってしまいました。かわいいなーと思って手に取ってみたら手が真っ黒になっちゃって。おしぼりをもらいました。今でも触るときはティッシュ越しです。インドとか中国南部とかかなー、と思ったら蹄の裏に奈良って書いてあって奈良のセンスなのかー!となりました。

奈良の長谷寺の参道でおばあちゃんが作ってるらしくて、「今では作ってないかも?ちょっとわかんないや」と台形の伏木さんが言ってました。調べたら今でも作ってるようで、ふるさと納税の返礼品になっていました。長谷寺、何度か行こうと思っているのですが行けていないので、なんとかこの俵牛が店先で複数頭並んでいるところをこの目で見てみたいところ。あとごめんなさい一度落として脚を折っちゃいました。

秋ごろ、家のようすがようやく固まってきて、これを買ったことで、ついぞ?インテリア熱がふつふつと沸き立ってしまったような気がします。

 

DUENDE「PICCOLA Compact Tissue Case」

11月購入 | 2200円

一人暮らしの狭い部屋に、ティッシュケースというものは非常に場所を取る。無印の卓上ティッシュペーパーにあこがれるけど、消耗品を無印で買い続けるのは無印が近くにない私にとってかなりの苦行。テーブルの脚に吊り下げるとかもあるけど、ティッシュケースごと移動したい時ってあるし。

そんな私に、DUENDE「PICCOLA」です。こちらも国立、maikaで見かけて購入。天才のビジュアル。ふつうのティッシュを半分くらい抜き取って、半分に折り込んで、入れるだけ。グレーベージュの色もかわいいね。最初はつるつるプラスチックじゃなくてマットなプラスチックがいいなーとか思ってたけど、漆器みたいで逆にいいかもと思えてきました。

とてもシンプルな構造、というかただの箱なので、これ無印とかStandard Productsとかに見つかったらどうするんだろうという気もするのですが、意匠登録してるのでしょうか。気に入ったのでもう一回国立に行ってもう一個買ってしまいました。

 

PUEBCO「Paper Towel Holder」

10月購入 | 1320円

PUEBCOはしばらくGoogleMapでピンを立てていたけど行っていなかったお店。三軒茶屋三宿側、玉川通り沿いの佐川急便の事務所の横のドアをすごすごと昇っていくと素敵な空間が待っています。きちんとしたものづくりながら全体的にかなりお手ごろな値段で、ほかにもいろいろ買いたいなーと思ったのですが、そのとき買ったのはペーパータオルホルダーとトートバッグ。

キッチンペーパーホルダーは100円ショップでももちろん売っていますが、私はニトリ片手で切れるマグネットキッチンペーパーホルダーからの買い替えです。片手で切れるとはあるのですがキッチンペーパーがまいばすけっとの安くて硬いやつだからかあんまり切れなくて、まあだったらかわいいやつにするか、という思考でした。ニトリのより安いし(100円からのランクアップだったらちょっと尻込みしてたかも)。冷蔵庫の側面が黒いので白い紙とホルダーが悪目立ちしていたという理由もある。

こちらも一応ペーパーの上に金属の棒がついているので、片手では切れないもののソッ…とアシストはしてくれます。赤いゴムのストッパーがワンポイントでかわいいですね。あとはPUEBCOのブランドマークも地味ながらいい味出してます。

 

つみきセット 

12月購入 | 1500円

馬喰町のHYST福生decoboco世田谷ボロ市、伊那の産直市場グリーンファーム、諏訪のReBuilding Center JAPAN、大和の骨董市、国分寺、と11-12月怒涛の骨董品・古道具購入熱。そのなかでも白眉は伊那で買ったつみきセットでしょうか。中身が全部そろっていて1500円。安い。程よく剥げた原色の幾何学立体たち、部屋のどこに置いてもかわいいですね。どんな使い方だってできますよ。箱もかわいいのですが(蓋は割れているが)、その箱の可愛さ(車輪や側面の「つみき」)を生かしつつ置く場所が家にない。どうしようかな。

 

そのほか伊那については2000円のレコードプレイヤー(もちろん聴ける)、800円の業務用ランプシェード、500円の事務椅子、100円のササラなどなど、とにかくあらゆるものが最高最安でした。本当に爆安なので一人暮らしを始める人間は全員行ったほうがいいですよ。デカい車で。

あと車運転できないけど行きたいよーという私の友人の方、いつでも運転しますのでお声がけください。私も買いたいし。デカい車は得意じゃないけど。

 

SHARP「TABLE LIGHT LS-911

12月購入 | 6600円くらい

とにかくかわいい。とてもかわいい。さらにかわいい仕掛けがあるのですがそれはdecobocoさんのインスタを見るか、私の部屋に来た時に見てください。

ちなみにさっきから写真にたまに赤い光が映り込んでいますが、特に心霊現象とかではなくこの子のかわいさがにじみ出ちゃってる感じです。

decobocoさん、めちゃめちゃ素敵な空間と接客で、私の部屋の理想像も変わりました。金があったら今すぐにでもいろいろ揃えるのだが…。

ちなみに骨董で安くいいものを手に入れているという感覚はありますが、もちろん失敗もしています。アンティークショップでコーヒーミルを4000円で買ったら親に「骨董市で800円で買ったけど」と言われ、そもそも持ち帰ってみたら私の部屋に置くにはでかすぎた、とか。メルカリで買ったパタパタ時計が動作確認済なのに壊れていてがんばって直して、そうしたら別の骨董屋でもっと安く売ってた、とか。

まあいろいろありますが、インテリアが大変楽しい休職期間でした。このまま続いてくれという思いもありますが、順調に金が完全になくなり、MacBookも壊れたのでかなりどうしようもないです。どうしよう。

 

買ってよかったもの2023 からだ編

ロート製薬「Calamee Nosebum Gel」

8月購入 | 1320円

男性(の身体を持つ人間、ないしは男性ホルモンが多い人間)がするメイクというものはどうしてもやはり皮脂テカリ、皮脂崩れとの戦いになるところがあります。私は基本的に女性用の化粧品を使っているのでなおさら。超オイリー肌用の下地とか使ってはいますが、永遠についてまわる悩みです。

そんなわけで今夏新発売のロート製薬のCalameeを使っています。これ個人的にすごいなと思うのがカラミン、つまり酸化亜鉛と酸化鉄という大昔からある成分を使って、LE SSERAFIMのウンチェを起用してZ世代向けに全振りしたマーケティングをしているところ。なんでほかの製薬会社化粧品会社はやらなかったんすかね?マジでかっこいいと思います。

効果も多分大幅にテカリが抑えられているような気がします。あと安いし、デカいし。すばらしー。

 

innisfree「GREEN TEA SEED SERUM」

7月購入 | 3410円?

これはわかんないけどまあなんかいい気がします。導入美容液ってよくわかんないっすよね。数年前、お風呂上がりにプシューっとしていたアベンヌウォーターですらなぜかちくちくしたことがあった(!?)私の最悪な肌ですが、これは合っている気がする。

でもそろそろ切れるけど3410円ってわりと高いな。たぶんセールの時に買ったと思う。ちなみにパウダーもinnisfreeです。

 

ラメルテオン(ロゼレム)

11月より処方

まあ、薬も買ってるものですから。

抗うつ剤抗不安薬も買ってよかったにたぶん入るのですが、とりわけ印象が強かったのはラメルテオン。睡眠薬というよりはメラトニンに似た成分なので、睡眠導入剤みたいな感じでしょうか。私はiHerbで数年来メラトニンサプリを買っていて、眠りづらいときに摂取していたのですが、それを医者に伝えてみたら処方薬であるので試してみますか、とのこと。

含有量がサプリの倍以上だったので怖気づいていたのですが、これがすごい。もちろん仕事を休んでいて、翌日に特に嫌な予定がない、という心理的な影響もあると思いますが、寝付きと寝起きがべらぼうにいい。3時くらいに寝てるのに朝7時-9時くらいにすっと起きてしまうこと、自分でもまだ信じていません(早く寝ろ)。すごい。こわい。やはり人間は化学物質で動いています。

 

買ってよかったもの2023 身に着けるもの編

スケートをしている熊が描かれているキラキラスウェット

10月購入 | 1000円

今年は服をあんまり買ってないような気がします。唯一思い出に残っている服はスケートをしている熊が描かれているキラキラスウェットです。12月はもう15日間くらいこれを着ていたかもしれません。友達みんなこれで会ってます。元気だよということが見てわかりますしね。日吉の無人古着屋で1000円で買いました。夏のおちゃらけたシャツは安いし結構見かけるのですが、冬のおちゃらけた格好は高いしあまり見かけない。ダサセーターもっと欲しいのですが、どこに売っているのですかね。

 

SOPHIE & MIRA「JEDO EAU DE PARFUM」

coloria.jp

数年前から香水のサブスクCOLORIAに契約していて、こういうところから順調に金が減っていくんですが、まあ楽しいので良いでしょう。

私は初夏みたいな香水を一年中つけがちで、基本的にホワイトティー関連の香りが好き。こちらはライムと紅茶が香る香水で、甘すぎずすっきりとしているものの、ふくよかでまるい香りでめちゃめちゃすき。JEDOというのは江戸という意味ですね。「首都である東京は、日本だけでなく世界に目を向けた女性が集まる街。」とか書いてありますが、COLORIAにはユニセックスとして載っていますわよ。

 

THOUSAND COLOURS「E1997 RAIN SOUND」

coloria.jp

これは去年に選んだ香水ではあるのですが、かなりおすすめなので掲載。男性のつける香水の大きな問題として、「甘くないけどフルーツっぽい」ものがかなりないと思ってます。シトラスであれば上記のようにライムとかベルガモットとかでもいいんですが、ベリーとなるとかなり少ない気が。

そんななかで非常にすばらしい解決策がこちら。ブラックベリーローリエをメインにした香水で、甘くないのにしっかりベリー、かつグリーン。あまり尖っていない香りで、肉料理のブーケガルニとベリーソースだけを取り出したみたいな感じ(そりゃそうだろブラックベリーローリエなんだから)で好きな香りです。

 

買ってよかったもの2023 番外編

 

5月入居 | 家賃は直接聞いてね

番外編。何よりも、今住んでいる部屋です。借りてよかった2023ベスト。ベストレント賞受賞です。

昨年10月に引っ越した木造アパートは壁も天井も窓もすべてが薄く、あらゆる音が聞こえ、あらゆる音がダダ洩れ。12月からもう家探しを始め、審査負け、情報間違え、1日ずれで内見できない、審査負けなどを繰り返し、4月に内見したこの部屋。

鉄筋、今年3月に室内リノベ、2階、角部屋、ベランダあり、コンロ2口、ワンルーム(狭いキッチンが嫌であえてワンルームを探していた)、温水洗浄便座、独立洗面台、駅から徒歩6分、憧れていた街、路駐をしても通行の邪魔にならない前面道路、近くの商店街の色温度の低い電灯、相場からかなり安い家賃。即入居です。ゴールデンウィークに入居して、ぎっくり腰になったのはまた別の話ですが。

洗濯機置き場がちょっと変な位置にあり、部屋の入口が窮屈なこと以外、とにかく最高な家。今はその入り口も茶室のにじり口みたいでいいじゃんと思えてきました。西向きなこともねぼすけな私にはOKです。家賃もまあ、休職手当でなんとかむりやり払っています、というかお金がないからとか言って退去していい部屋ではない。金がなくても、なんとかして住み続けます。

 

 

まあいろいろありましたが、やはり休職してから(9月以降)の買い物が大半でしたかね。本当はもっといろいろ買っているしほかにも伝えるようなことはあったような気がしますが、とりあえずぱっと思い浮かぶものはこのくらい。行ってよかったところも本当は書きたいけど一旦1年振り返り欲が満たされてしまったかも。ところで失った/壊れたものも多く、健康、収入、カメラのレンズ、そしてMacBook。やばいです。

生活はとっても楽しい。生活と書いていきいきと読みますので、いきいきと9000文字書いていましたね。みんな私の家に、私の生活に遊びに来てください。それでは。

あいまみえ(武蔵美・野方・高円寺)

こんにちは。

 

昨日は武蔵美の芸祭に行くという予定を立てていた。特段理由があるわけでもなく、強いて言えば一人たまたま会えたらうれしいなという人がいるという不埒な理由だった。友人の妹も出展しているらしく、あいさつをするということも頭にあった。たまたまその友人も同日に別の友人と行くとのことで、一緒に行くというよりは「あいまみえましょう」といううっすらした予定を立てた。「見える」(みえる / まみえる)と「出る」(でる / いづる)は日本語のバグだよなあ。 ほかにもあったら教えてください。

 

休職をしてから変わったことの一つに、午前中に自然と起きるようになった、という点がある。毎日休みなので、そこまで疲れていないのだろうね。けれど別にそれは午前中から活動できるようになったということではなく、音楽や映像を流しながらふとんの中で目をつぶったり、スマホをいじったりする時間が増えたということである。

 

そんな感じでうつらうつらしていたら、電話が鳴った。12時半くらい。浅く眠っている時の電話の音はふだんより大きく聞こえるもので、リモートワーク中の居眠りを思い出し、心拍が上がる。出てみると友人の声がしたので、「あ、ごめん眠くてまだ寝てて…でも夕方までやってるよね?まだ行くつもりではあるよ」と答えて、再びうつらうつらに戻った。一人きり夢うつつの部屋。

 

適当に準備をし、珍しく全身黒い服を着て、サンリオ総柄のかばんを提げて、けろけろけろっぴのバッジを付けて、家を出る。

 

中央特快はいつも思っているより速く、すぐ国分寺につく。乗り換え時間は2分で、「乗り換えする駅で汚れた便器に腰かがめ」をする時間はなかった。スピッツ草野マサムネも武蔵野美術大学卒なのです。

鈴虫を飼う

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西武国分寺線に乗ることなど、ふだんはない。他の乗客もそうだったと思う。急ぎ足で乗り換えをして、やけに深く沈み込む座席に腰掛ける。古い電車はすこしかび臭い気がした。

 

鷹の台駅から武蔵美ってこんな遠いんだっけ。商店街を抜け、玉川上水の遊歩道を抜け、公園を抜けて15分くらいかかる。鷹の台駅で降りた人々がみな同じ道を進むので、ただただついていく。各々に着飾るご一行は、アリの隊列か、もしくはファッションショーか。

 

玉川上水の畔に生えるヨウシュヤマゴボウや、種類の分からない赤い実を愛でながら隊列を進むと、友人がちょうどすれ違った。自分でも思わぬ反射神経で力強く肩をたたいてしまい、かなり驚かせてしまった。ごめん。このあとバイトがあり早めに帰るのだという。「あとでお店行くかもー」と伝えてわたしは大学に、友人たちは駅に向かう。

 

芸祭は、たのしいはたのしいけれど、あんまり一人で行くものではなかったような気もした。学生、もしくはアーティストが作ったかわいらしいアクセサリーや雑貨がとても安価で売られていて、これが中野ロープウェイにあったら全然買っているんだけど、目の前の人が作ったと思うとなんだか才能の青田買いというか、青稲穂刈りというか、あるいはただ気恥ずかしいというか、そんな気がしてしまった。ついぞ財布を出すことはなかった。

私はいつまでも美大コンプレックスをやりつづけるのかなあ。美大に入りたいなんて高校生のころには一度すら思ったこともなかったのに、何かを夢見て、作りたいものを作って、泥だらけでキラキラな若人たちを見て少し切なくなってしまった。もちろん彼らにも紆余曲折臥薪嘗胆只管打坐あるのはわかるけれど、祭という環境はそうした薄黒いものを緞帳の裏に隠してしまう。シンプルに人が多くて疲れた。友人の妹さんもちらりと見かけただけであいさつはできなかった、不均衡を作ってしまって申し訳ない気分。建物はほんとうにかっこいい。

 

特段目的があったわけでもないのでなんとなく周っていると、数段下がったピロティで20人くらいの学生がリズムに合わせて踊っていた。踊る、というか、からだを動かす、というか、コンテンポラリーダンスというわけでもない、身体表現のパフォーマンス。からだを乗りこなすには鍛錬が必要なんだろうなあ。1時間弱、わりと長かったと思うけれど、どこか見入ってしまった。

展示も幾部屋か見たけれど、あんまり印象に残るものはなかった。大学美術館でやっていた西田俊英「不死鳥」展はなかなか良かった。思えば休職してからあんまり美術館にも足を運んでいないんだった。卒展にはまた来ようと思う。

 

鷹の台駅への民族大移動はやりたくなかったので、逆方向に歩いていく。小平はその名の通り平らな土地なので、風がよく通り、身体が冷える。季節外れの向日葵が一輪だけ咲いていた。

 

東には大きく黄色い満月が昇ってきていた。もう少し高く昇ったころ、すぐ右下に明るく光る星があるなと思ったけれど、どうやら木星だったらしい。

 

駅が近づく気配もなく、いかにも北多摩西部らしい平らで真っすぐで車の多い道を歩いていくと急に東大和市駅に着いた。

 

東大和市駅ぎりぎり小平市にあり、駅の北側からすぐ東大和市になる(後注:線路の南側に市境があり、ぎりぎり東大和市、南側がすぐ小平市)。モノレールの終点の上北台駅がある市でもあります。車を運転する人なら、芋窪とか奈良橋とか。立川の真北、といえば把握しやすいかなあ。あと多摩湖ダム湖)がある。私も正直あまり印象がない。駅の南側は特に何もなかったけれど、北側は東大和市の玄関口として大きなロータリーがある。

キャラクターは…舌を出し、いちごを身にまとった犬?「うまべぇ」というらしく、いちごではなくお椀だった。もともとは市内でやった食のイベント用のキャラクターだったのが市全体で使われるようになったようだ。せんとくんと同じパターン。あとちょっとさのまるに似てない?

 

駅前にあるのは…スケートセンターと、BIG BOX(ボウリング場とか。高田馬場にもあるよね。西武系。)。なんだこの微妙にレジャーな駅。駅前の商店はウェルパーク(ドラッグストア)くらいしかなくて驚いたが、少し離れたところに西友いなげやヤオコー、ヨーカドーなんかがあるらしい。車社会だね。アイスホッケーの棒(?)を持った子どもが通って、へえーと思った。

 

BIG BOXの1階は子ども用の大きな室内遊び場になっていた。子ども1500円くらいかかるらしい。

 

寒いし疲れたのでミスドでしばらく休んで読書。ミスドのカフェラテおかわり無料はどんなカタストロフがあっても続けてほしい。

ふだん全く乗ることのない西武拝島線、そしてそのまま直通して普段あまり乗ることのない西武新宿線に乗る。小平、花小金井、田無(あるいはより西に行って久米川、東村山、そしてもちろん所沢、新所沢)なんかはちゃんと西武の文化圏を感じるけど、武蔵関は吉祥寺だし、上石神井西荻窪だし、井荻は荻窪だし、鷺ノ宮は阿佐ヶ谷だし、野方は高円寺だし、沼袋・新井薬師前は中野だと思っている…のはどうでしょう。あんまり歩いたことがあるわけではない。随時異論を受け付けています。

 

野方に来た。練馬に住んでいたころに自転車で通りかかったことは何度かあるけど、目的地として来るのは多分2回目。商店街がかなりいい感じ。いろいろある。

 

駅から離れたところに短いアーケードとバスの転回場があったり、なんかふしぎな街だ。上の写真では奥に吉野家、手前に松屋が写っているが、奥の吉野家はテイクアウト・デリバリー専用だった。

 

行ってみたい古着屋があって来てみたはいいが、ちょっと好みとは合わなかった。近くの飲み屋ではおじさんたちが種無しがどうだの100Pがどうだの喋っていた。なんかでも野方は絶妙にしゃれた街だと思った。高円寺の要素に、落合や目白のハイソな住宅街をスパイスとして足した感じがする。スーパーも知らないスーパーが多く、輸入食材もけっこう置いているようだ。沼袋とか新井薬師前もそんな感じなのかもな。

 

さっき述べたように野方から高円寺は歩けるので、歩いていく。寒さは少し和らいだかも。まっすぐ歩いたら30分くらい。高円寺の商店街に入り、きれいな古本屋で本を2冊買った。

 

布施英利「体の中の美術館」、山口仲美編「擬音語・擬態語辞典」。古本屋なのにやけにきれいだった、ぜんぶが。店番の女性は常連であろう女性とずっとU-NEXTの話をしていた。

 

あたりを調べると近くにタタ shop / galleryがあることを知る。名前は知ってたけど行ったことないので行ってみよー。

かなり奥まった路地にある。しかもダムタイプの展示をしているらしい。店の中はかなり狭く、小さなカウンターを囲んでおじさん3人がお酒片手に談笑している。こんばんはー…。「あ、展示は2階です!はしごで昇ってもらって、荷物はそこらへん置いちゃって。急なので気をつけてくださいね、腰悪い人はちょっとあれだけど、若いから大丈夫かな」「ありがとうございます、あでもちょっと前にぎっくり腰やっちゃって…」「あらま、まあ落ちた人は今までいないらしいので、ごゆっくりー」。

 

ダムタイプの初期の資料展示が中心だった。詳しくはないのだけどかなり気になるというか、好きな人たちなので、もっと詳しくなりたいしいろいろ見てみたいな、という感想。アーティゾンでやった展示に行きそびれたことが惜しまれます。松濤美術館でやってた「装いの力ー異性装の日本史」展で「S/N」の映像を見入っていたことがある。そういえばさっき武蔵美で見た学生たちのパフォーマンスもダムタイプに近からず遠からずだったような。

 

下に降りて、軽く並んでる本を見る。マイケル・ホルト「芸術における数学」を購入。「500円ですー、実は俺たち店の人じゃないんだけどね(笑)、なんか今日店主は諸事情があるらしくて、1日だけ店開けといてくれって。」おもしろい空間だった。また行こっと。

 

さっき鷹の台で通りすがった友人が働いている居酒屋で夜ご飯。さっき買った本を読みながら、ひたすら飲み食いをする。けっこう繁盛店なので基本的には黙って読書。たまーに友人に話しかける(芸術における数学を読みながら「計算っていう言葉は石という意味のラテン語から来ているらしいよ」とか、擬音語擬態語辞典を読みながら「からすとほととぎすとうぐいすのすは全部同じらしいよ」とか)。"友人が働いている姿を見る"のが実はほぼ初めてだったような気がするけど、目の前でせわしく動く店員 / 友人を見るのはなかなか楽しかった。豆乳ハイの注文を忘れられたりもしたけど。

 

22時すぎくらいでお会計。一人飲み、あまりしないのだけど毎回思っているより高くつくので、やっぱり友人と飲みに来るほうが楽しいなあ。また中央線界隈にいる一日だった。渋谷の乗り換えがきついし、イヤホンの充電もなくなっていた。

 

・・・・・

モニコのちすれ違いのちカウンター越しマルチチャネルにあいまみえたり

心身二元論を信じているわけではないけど身体はあまりにも他人の行儀

夢なんてもともと見てないはずなのに夏を嫌った向日葵一人

黄色い月から沈んだ太陽をめざしていた夢破れた都市計画道路

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日記のつもりだったのに結局散歩記っぽくなってしまった。頭がまだ悪いので、写真によって思い出すことのできる、時間軸に沿った思考しかできない。読んでくれた方はありがとうございました。それでは。

浜田山・高井戸・富士見ヶ丘・久我山散歩

 

こんにちは。

昨日は朝起きて、適度に活動をしたら眠くて昼寝をし、夕暮れ時の京王井の頭線沿いを散歩し、吉祥寺で買い物やご飯を実施しました。

 

京王井の頭線

渋谷、下北沢、明大前、吉祥寺はもちろん知っている。渋谷側の小さな駅たち、神泉・駒場東大前・池ノ上・新代田・東松原もまあ近くに住んでいたことがあったりとかで知っている。永福町・西永福もうっすら知っている。そこから西、浜田山・高井戸・富士見ヶ丘久我山三鷹台・井の頭公園は何も知らない。ということで、いざ散歩です。

 

高井戸駅スタートです。ただ高井戸駅にはつい最近にも訪れており、高井戸芸術祭という「芸術祭って高井戸でやることあるんだ…」となるアートイベントを観に来たのでした。これがかなり良く、その際に紹介されていた「東京ごみ戦争歴史みらい館」という行政感たっぷりネーミングな謎の資料館に行くことが本日の主目的。

 

高井戸駅は乗降人員が実は久我山や永福町などの急行停車駅より多いんですが、改札出たところが狭いんですよね。上に行くか、下に行くかをすぐ選択しなければいけない。

 

というのも環状八号線、環八が駅の真下を通っているので微妙な位置関係になってしまっているようです。

 

環八を渡る歩道橋と駅のホームが同じくらいの高さなのもなかなか乙な駅。雰囲気あります。

 

で、目指すはこの白い巨塔、杉並清掃工場です。この中にごみ戦争の資料館があるということで、まずは資料館を見てから高井戸を散歩する…予定でした。

 

なんか、16:30閉館・最終入場16:00までかと思ってたら16:00閉館・最終入場15:30だったよ。今は15:36。さようなら…またの機会に…。

 


ところで杉並区について、普通に阿佐ヶ谷とか西荻窪とか方南町とか高円寺も好きな街たちなんですけど、どうしても許せないのがこのキャラクターの「なみすけ」。まあこのブログを読んでいる大半の私の知り合いは私がなみすけが嫌いなことを知っていると思いますが、あまりにも目が怖く、そしてあまりにも杉並区民から愛されている。街中にいる。こわい。ぎょっとする。

ご多分に漏れず清掃工場にもおりまして、藁半紙でのコピーを繰り返した結果謎に枠線が歪み顔に点が入るなみすけ(左)と、全体的に浅黒くなってしまったなみすけ(右)。こわいよーーー。

 

清掃工場という名で、まあ要はゴミ処理場なわけですが、とてもきれいで緑も多く、全くにおいとかもしませんね。そういったことがこう、ごみ戦争の名残だったりするということが、おそらく資料館にも書いてあったのでしょう。

 

でかい。あ、別にあのスクロールしていくとホラー画像が出てくるタイプのドッキリ画像ではないです。

 

まあ、散歩していきますか。高井戸散歩は次回資料館に来たときにやるとして、東隣の浜田山を目指します。柿の木(たぶん)の横を柿色の電車が駆け抜けていますね。

 

なにこれイルカ?クジラ?サメ? 目はオレンジのところなのか、うっすらあるように見える頭の前の方の黒いところなのか。まあイルカだとは思うんだけど、オレンジのところが目だとすると深海サメにも見える。アイザメみたいな。イルカだとするとオレンジのところは耳かなんかですかね。

この画像を友人に見せたところワニとかもあるよね、と言っていて、ああたしかに見たことあるかも、と思ったのですが、杉並区独自のものでした。イルカやワニやサルなどがいるようです。すぎなみ一時停止アニマルズ。なみすけなこともあるらしい。ひえー。

www.suginamigaku.org

 

神田川を渡る。井の頭線は永福町のあたりからずっと神田川に沿って西に進みます。井の頭という言葉自体も神田川の源流みたいな意味なので、実は深い関係があるのです。あんまり川沿い路線なイメージないけどね。

そしてこの神田川は、東京都心を流れ、かぐや姫が歌うあの神田川なのですが、杉並の神田川と都心の神田川が線として明確に脳内で繋がっている人はあまり多くなさそう。私もうっすらしかわかりません(井の頭公園中野新橋?〜小滝橋?〜面影橋?〜江戸川橋飯田橋?〜あと神田を通って…隅田川?)。都心の方はお堀とも混ざっちゃいますし。江戸川橋の江戸川が江戸川ではなく神田川なことだけは知っている。

Wikipediaを見ると「東京都内における中小河川としては最大規模で、都心を流れているにも拘らず全区間にわたり開渠であることは極めて稀である」とあり、はーなるほど確かに、と思いました。でも小滝橋とかのあたりで結構北に蛇行しちゃうからなんかあんまりまとまりとしてのイメージが薄い。

 

あ、このなみすけはちょっと大丈夫かも。目に表情が見えないのがこわいから、怒ってたり笑ってたりすれば多分大丈夫なんだと思う。

 

閑静な住宅街を歩いていく。秋ののびやかな日光が似合う良い街ですね。

 

なんか知らないシェアモビリティがあったんだけど。Shaero(シェアロ)と言うらしい。ヘルメットもあるし、電動バイク? 公式HPを見てみるとふつうに東京のあちらこちらにステーションがあったし、普通に最寄り駅にもあった。なんで気づいてないんだ? 

個人的には「LUUPは危険すぎるのに、ポートの床面積がシェアサイクルよりも狭くてよいというただ一点のメリットのみによって普及している」と思っている(何回か使ったことある)ので、折りたたみ電動バイクはなるほどという感じですね。今度一回使ってみよう。

 

そろそろ浜田山のエリアだ。浜田山は高級住宅街だということしか知りませんが、納得できる歩道(マンションに付帯する歩道)ですね。

 

ほら、温泉でしか見ないタイプの水の吐出口があるし。

 

木々も立派だし、コミュニティハウスみたいなものまである。すごいな。このあたりはパークシティ浜田山という三井が作った大規模住宅地だそうで。コミュニティハウスが何かと言われるとなんかあんまり上手く説明できないのですが、住民向けの町の相談所兼寄合所みたいな。実家の近くの大きな新興住宅地(出来た当時はおしゃれとされていた)にもありました。

 

いい感じの公園もあった。よくわからない遊具が並んでいる。秋めいた写真ですね。

 

徐々に駅に近づいてきたな。タイル舗装の商店街、まあありきたりですけど普通にかなり好きです。

 

あー、でもパチンコ屋はあるんだな。ただこころなしかロゴがしゃれてるような気もするし、景観条例は守っていそうだ。

 

駅です。なんかちょっと入口はしょぼいというか、狭い気がする。一回地下に入ってからホームに上ってくるタイプの構造。なのに出口は北側にしかなく、南側(さっきのパークシティとか)に行くには踏切を越えないといけない、それちょっとやだな。開かずの踏切になっちゃわないんでしょうか。

と思って調べたら、2024年をめどに区が南北自由通路を建設中らしい。すばらしい。

 

駅前はこんな感じ。成城石井デイリーヤマザキなのか。一見異なる存在に見えて、どちらも惣菜にこだわりがあるという共通点がある。しかしいい雰囲気だな。

 

あとちょっと手前にコモディイイダがある。コモディイイダの路面店、というか独立した店舗って初めて見たかもしれない。あんまり馴染みのないスーパーなのですが、調べてみると東京の北側から埼玉県が中心出店エリアみたいだ。確かになんか板橋方面とかで見たことあるような。CGCグループ加盟。

 

北に伸びる商店街。いいですねー、カルディの路面店があるし。崎陽軒もめずらしくないですか、このエリアで。

 

あ、なんだ西友があるのか。最強じゃん。しかもおしゃれな西友だ。建物かっこよすぎ。西友セゾングループでイケてた時代、LIVINみを感じる。

 

写真だとあまり伝わらないのですが、商店街の建物が長屋みたいに繋がっていて、とてもおもしろい。同じ形状が連続している。アーケードとは異なるけど統一感のある、良い郊外の商店街という感じがすごい。

 

駅から10分弱で井の頭通りにぶつかり、商店街は終了。ただ、井の頭通り沿いにはスタバの入った大きなTSUTAYA、サミットや無印、マクドナルド、サイゼリヤなどの路面店があるようで、これまた非常に生活環境がいい。まあ渋滞は多そうな気もする。踵を返します。

 

商店街の西側には、ライブタウン浜田山というこれまた非常におハイソな住宅が広がっております。これもそのなんというかメゾネットというか、いい感じにつながりいい感じに独立しているめちゃベリーグッドな住宅群。調べるとタウンハウスという形式のようです。これまた秋が似合うお色ですこと。

 

あのー悪いけど建売住宅のピカピカのやつが所狭しと並んでる住宅、あれあんまり好きじゃないんですが、こうなってくるとめちゃめちゃいいですね。低層マンションっぽくもあるというか。おそらく庭とかは共同で管理する、みたいな。

 

アルパカと消防車。なぜ。

 

地味かっこよ建物。イカしてる。

 

手は体の外に出た脳である。かっけー。調べるとカントが言った言葉"だとされている"らしい。うさんくさい。[要出典]すぎる。

 

というかあのね、まじで非常に好きです浜田山。来てよかった。次住みたい街ランキング同率一位かもしれない。

私は大井町線九品仏尾山台・等々力・上野毛、特に尾山台が好きなのですが、かなり雰囲気が似ている。高級住宅街であることはもちろんですが、商店街の狭さ、タイル舗装、街行く人の年齢層の幅広さ。マックが広い道沿いにあるみたいな、微妙に車の生活圏でもある、そんなところも似ている。

大井町線のそのエリアは二子玉川と自由が丘に挟まれているというブランドもありますが、こちらの場合は渋谷に行かなくても下北沢や吉祥寺にで買い物できますからね、似たようなもんでしょう。あとシンプルに浜田山の方が街そのものの生活充実度は高い気がする。あとどちらも川が近いけど台地の上にあるので、地盤がおそらくいい。それがゆえの高級住宅街なのでしょうが。ちょっとあまりにもオタク語りがうるさい。

 

参考:冬の夕暮れ時の尾山台駅のようす やっぱりかわいい

でもどちらにも、いい本屋がないんだよなー。あと大井町線のその駅群にはパチンコ屋ゼロ(これまじほんとすごい、感動もの)なのですが、浜田山はある。まあ仕方ない。

私は中央線の方に友人が多いので、浜田山だったら阿佐ヶ谷とかまで自転車で行けるし、善福寺川和田堀公園神田川大宮八幡宮と憩いの地も多い。えー、めちゃ好きだなー。浜田山に住んで渋谷で働きたいなー。

 

大阪王将も、尾山台にもありますね、同じく町中華っぽいたたずまいで。でもあんまり大阪王将の餃子好きじゃないんだけどな、定食とかのほうがうまいのかな。

いやーまじでよかったな。浜田山。また来るよ。

 

えまってでもめちゃめちゃこわいなみすけ、ではなくなみすけの妹のナミーがいたこと忘れてた。こわすぎる。なみだでてくる。なみすけのなみはなみだのなみ。なぜ汚れたアクリルの半球の中にいるんだね君は。トリックオアトリートのフォントもこわい。ふつうにフリとかネタとかじゃなくて心拍数上がってる。

 

こわいよーーーーーーーー😭 しかもなんか監視カメラかなんか持ってるんですよね。こわいこわい。もし悪いことをしているところを見かけたらこの目がこう、なんか赤く光るとか、そういう感じですよねぜったい、、、こわい、、、😭 

ふつう本当に自治体のキャラクターって別に町中にいない(目黒区のキャラクターを見たことが一回もない)んですけど、なみすけは異常に杉並区民に愛されてるんですよ。なんで? なんで愛されてんの君ら。杉並区に転入届出したら「なみすけへの愛を誓いますか?」のところに割印押さなきゃいけないとか、ある?ない?😭

 

取り乱しました。浜田山駅から井の頭線に乗り、高井戸駅を過ぎて、富士見ヶ丘駅にやってきました。はてさてどんな街かしら。

 

こっちは橋上駅舎で南北に出口があるうえ、地下通路もあるんかい。浜田山にこそ必要でしょうが(と、歩いているときは思っていました、作っている途中なのでえらい)。

 

南側。わりかし小さめな商店街という感じ。

 

再びの神田川。写真には撮らなかったのですが団地の一階部分がおしゃれなイマドキの店舗になっている一角があり、いい雰囲気でした。

 

でもあんまり長続きせずにすぐ住宅街と公園になってしまうな。引き返します。

 

線路を渡る。富士見ヶ丘というと井の頭線の車庫があるので、ラッシュ時なんかは富士見ヶ丘行きがありますよね。

 

北側の商店街もあんまり流行ってないかも。街行く人も足早に通り過ぎていきます。

 

「木金休みます さっきまで明るかった洋服屋のお姉さんがお会計のときトーンが下がるとこわいです。土曜から営業します。よい一日を(^^)」。たまに良さげな喫茶店があるので、また食欲のあるとき、というかのんびりしたいときに来ると良い街かもしれないな。

 

あ、よかった、西友あるじゃん。一安心。富士見ヶ丘の駅周辺はこの西友しかスーパーがないようです。北に20分ほど歩けばOKストアがある。エブリデイロープライスがたくさんある落ち着いた街、良い。

 

うおーーーかわいい看板建築のお弁当屋さん。アツアツ弁当だけどアッアッ弁当に見えるぞ。スーパーは一個だけでしたがこういう昔ながらの店は一応残ってましたね。よいこと。

 

屠内科クリニック。これはお医者さんの名字、、、なのでしょうが、、なかなかちょっと大変そうな名字です。屠殺の屠、と言わなきゃいけないし、そもそも漢字の知名度そんなに高くないし。調べてみると中国では割といる名字だそうで、「漢方外来」とも書いてあるので西洋医学東洋医学両方やってるタイプの町医者なのでしょうか。なんか新大久保みたいな中華食材店とかもあったので、富士見ヶ丘は実は中国系の方が多い街なのかも?関連する施設とかは別になさそうですが。

まあ富士見ヶ丘はそんな感じ。落ち着いている街ですが、ちょっと不便かなあ。

 

今度は西の隣の駅、久我山に向けて歩いていきます。閑静な住宅地を進む。

 

なんか鬱蒼とした森があるなーと思ったら中で家焼けてましたけど。大丈夫かな。

 

のんびり歩いて15分くらいで久我山のエリアに来る。人見街道が踏切と信号で渋滞している。かなり暗くなってきてしまった。

 

駅の南側です。写真では伝わりづらいですが駅前広場というか歩行者ゾーンがあり悪くない感じ。

なぜか小中学生くらいのとき、たまに井の頭線に乗ることがあったのでしょう、「大人になったら久我山くらいに住めたらいいなー、でも家賃高いんだろうなー」と思っていたことがありました。なぜか。別に降りたことはなかったけど。急行停まるし、名前かっこいいし、イルミネーション(電車の車窓にあるよね?)きれいだし、みたいな。なので幼き日に憧れていた久我山、どんな街かしら。

 

駅前には毎度おなじみ神田川と、あとサミットがある。サミット好きな人結構いますけど、わたしは別に嫌いじゃないけど、くらいのスタンス。歌はいいけど。ふぁーんふぁんふぁふぁーん。

 

youtu.be

 

商店街はこっちかなあ。駅前が川沿いなこともあり、坂を登っていく感じですね。久我山の商店街は街灯がピンクのライト+支柱も赤く光っているので、なんかギラギラしている。あと人が多い。急行停車駅だし(高井戸のほうが乗降人員は多いけど)。

 

これはなんかスシローみたいな歯医者。

 

んー、でもそんなに商店街は長続きしてない。ここは「岩通通り」と名付けられている。「岩通」が「岩崎通信機」の略であると分かるかどうか、これはかなり難しいところだと思います。私も(岩通…いわつう…岩崎…通信機…みたいな会社あったよな…?)みたいな感じのあいまいさ。まあなんかいろいろビジネス系の通信関係のいろいろをやっている会社の本社がこの先にあるようです。國學院久我山もこの道の先にあります。ラグビーが強いんだっけ。

 

踏切を渡って駅の北側へ…ってこわ。なんだこいつ。誰やねん。別に久我山が絵本の街とかそういうことでは多分ない。なみすけとこいつのどちらが怖いかは、諸説あります。

 

踏切を渡って駅の北側へ。割と開かずの踏切で、5-6分くらい待った。

 

北側もなんか同じような雰囲気でした。左手にコンタクトの店がありますが、なんかこういう今っぽい、いわゆる商店街の空き店舗に入ってますよ的なお店も割と多い。思っていたより栄えていないなあ。

 

こう、坂を下って駅に行く感じは結構風情あっていいですけどね。

 

あ、線路沿いにピーコックストアがある。旧大丸ピーコックでややおしゃれやや高級路線のスーパーでしたが、今はイオン系列、ダイエーみたいな感じになっちゃってる(今までの経験上、たぶん。この店舗には足を踏み入れていない)。

 

「街ぐるみ 非行の芽をつむ愛の声」 ピーコックの駐車場に建ってるけど、スーパーの駐車場にこういうのってふつう建ってるんだっけ? ふつう国道沿いとかじゃないの。

 

結構な坂で線路沿いを登っていき、住宅街に続いていくところを振り返って撮影。雰囲気はいいですね。月が輝いている。

 

あれ、裏側違う文字列だ。「心ふれあう やすらぎTOKYO」。おあとがよろしいようで。

 

本当はここから三鷹台駅まで乗って、三鷹台駅井の頭公園駅も散歩したかったのですがもう真っ暗なのでまたの機会に。吉祥寺に向かい買い物をしました。

 

ところで今回は「いのかしら おでかけきっぷ」を使いました。

あ、いや、別に京王電鉄さんからのPR記事とかではないです、もちろん。お伝えするうタイミングがそれっぽくなっちゃったけど(今どきのミュージックビデオかっての)。この散歩を考えたときに、井の頭線だけの1日乗車券とかってないのかなーと思って調べたらしっかりあり、感動しました。なかなか知られていないのではないでしょうか。沿線に大きな観光地があるとかではないしね。でも散歩はなかなか楽しいエリアでしたよ。

他の路線でも単独の路線だけの1日乗車券とか作ってほしいなと思います。本当は西武新宿線とか、池袋線とか、そのあたりも開拓してみたいものです。

 

吉祥寺のニトリで暇をつぶしてたんですが、これもなみすけに見えてしまった。もうなんか、恐怖症というか偏執狂の域に来てる気がするぞ。LINEでもなみすけスタンプばっかり使ってるし。歪んだ感情。

 

そのあとは友人と落ち合い、吉祥寺のお蕎麦屋さんで日本酒を呑み、井の頭公園コンビニコーヒーを飲み、終電で帰宅。たのしい一日でした。

 

いや、それにしても浜田山が良かった。いつかちゃんとお店も探したりしてみたい。街歩きは本当にたのしい。休職楽しんでるなーこいつ。

読んでくれた方はありがとうございました。それでは。