金沢旅行 2日目

こんにちは。

前回の投稿からいろいろあり、仕事を休職(馬から落馬?)し、気温の鎮まりとともにおだやかに日々を暮らしています。無気力、無食欲、判断力低下、記憶力低下などブレインフォグ様症状に悩まされていますが、それなりに生きていきましょう。

まあ、それなりに生きてきた結果、旅行記の2日目のぶんを書くくらいには元気が出たということになります。これはとてもすごいことですよ。言語力も落ちていますので、丁寧に書いていきましょうね。

 

さて、2日目の金沢駅です。青空ですね。1日目は国立工芸館、石川県立歴史博物館、石川県立美術館、鈴木大拙館、金沢21世紀美術館などに行ったのでした。

youthsleepyhead.hatenablog.com

1日目の疲れもあり、10時ごろに宿を出立。連泊なので荷物は置いていきます。普段はあまり連泊をしないのですが、このあとに行く予定の福井はホテルが少ないのかべらぼうに高く、供給の多い金沢で連泊することにしたのでした。

 

バスに乗り、南へ。昨日歩いた武蔵、香林坊、片町を越えて、犀川を渡り「広小路」で下車。広い川を渡ると、そろそろ町外れだなという雰囲気を感じます。

 

谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館に来ました。2人は父子。1日目の鈴木大拙館やこの金沢建築館を建てたのが息子の谷口吉生で、父の谷口吉郎迎賓館赤坂離宮などを建てています。

 

室内では迎賓館赤坂離宮の和室が再現されています。重なり合った天井がすてき。

 

こちらも鈴木大拙館同様、展示物は控えめ…と思いましたが、ついでに見ておくか…と思った企画展「アニメ背景美術に描かれた都市」がおもしろいのなんの。AKIRAパトレイバーなど、全く読んだ / 見たことないのですが、かなり読み / 見たくなった。図録まで買ってしまいました。

 

いい感じの通りを歩いていきます。路面が赤いのは雪国らしさね。忍者寺という観光地があるようですがスルー。

 

わ〜、グッド路地です。

 

にし茶屋街をひやかします。この一角だけですが、左右に歴史的建造物が軒を連ねているのはなかなか壮観。寝坊したので時間的には早くないのですが、町外れなこともあってか人は少なめ。今思うと金沢で甘味を食べなかったので、このあたりで一服しておけばよかったな。

 

涼しげなせせらぎに寄り添う道を進みます。

 

こういう地味な洋館?洋館風?の建物もよいですよ。

 

右下のタイルがかわいい。

 

北陸鉄道野町駅に来ました。もうここまで来るとほぼ完全に町外れですが、そんなところにこの北陸鉄道石川線は始発駅があるのです。観光客はいません。地元客もあんまりいません。1時間に1本、ラッシュ時は2本。なかなか大変そうです。終点の鶴来という駅は白山観光の拠点になっているようですが、白山信仰については特に知識を持っておりません。

 

ワンマン運転。整備状況もあまり良くないのか、めちゃめちゃ揺れた。井の頭線から譲渡された車両でした。

 

野々市工大前駅で下車。ここは野々市市という隣の市になります。数年前まで野々市町でしたが、栄えある単独市制施行。金沢市ベッドタウンでございます。

 

栄えあるシュプリーム北陸鉄道

 

歩くこと10分ほど、ついにたどり着きました、鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)。魯肉飯を始めとした台湾料理のお店です。

台湾に行ったことのある方は見覚えがあるかもしれませんし、ある年代以上の方は訪台歴がなくても見かけたことがあるかもしれません。かつては東京や大阪でもチェーン展開していたこちらの魯肉飯屋が、今では日本になぜかこの1店舗だけ、ちんまりと。金沢に来たら絶対に来ようと思っていました。

 

魯肉飯と鶏肉飯(じーろーはん)のいいとこ取りの招牌飯(ざおぱいふぁん)の小サイズ、白苦瓜とスペアリブスープのセット。東方美人茶までついてきちゃう。めちゃめちゃうまい。これで1000円。最高でした。東京に、というか目黒区に、できてくれ、鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)よ。店内にも「日本に唯一残る」感はとくになかったな。ありがとう、鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)。

 

招牌飯どころか、魯肉飯と鶏肉飯を一個ずつ食べてしっかり満腹になりたいほどでしたが小サイズを頼んでいたのは、隣にカレーのチャンピオン本店があるため。金沢カレーの有名店です。ゴーゴーカレーはまあ東京のいろんなところでも食べられますからね。いざ連食。

 

ミニを注文。カツがでかいわけではなく、皿が小さいのです。そのわりにしっかりお米が入っており、かなり満腹になりながら完食。フォークで食べるんですねえ。こちらも大変美味でした。

 

帰りは電車に乗ると酔いそうなので、バス停まで歩き、消化をがんばる。

野々市工大前という駅名ですが、ここにあるのは金沢工業大学野々市市)。右の精悍な建物群を有する私立大学です。金沢大学(金沢市、国立)にも工学部があるので、区別のためか俗称として野々市工大と呼ばれている(?)ようです。たしか入試の偏差値は高くないもののかなり面倒見が良く就職に強い大学として有名ですよね。

 

ローン大学もあります。野々市ローン大前。

 

🚌 〜

さて、しばらくバスに揺られ、金沢の南側から北側にワープ。

 

武蔵で降りて、東へ。いい通りを歩きます。

 

柳宗理記念デザイン研究所にやってきました。金沢美術工芸大学が運営。言わずと知れたプロダクトデザイナーですわね。写真はおそらく撮っていいんだと思うのですが、なんとなく躊躇。すてきな空間と調度品の数々。影響されやすいので家に置きたくなっちゃいます、バタフライスツール。

 

yanagi-design.or.jp

驚いたのは、螺旋形の展望台が私の出身である町田市で計画されていたということ。スロープがらせん状になっているとのことで、大変美しい。ですが、未成です。

更に不思議なのが、調べてもどこにできる予定だったのかが全然分からない。1982年のプロジェクトと記載してあり、町田の中心地にある芹ヶ谷公園(国際版画美術館のあるところ)も1982年開園なので、おそらく芹ヶ谷公園だと思うのですが…。かなり謎です。問い合わせてみればわかるのかな、、、。芹ヶ谷公園は国際工芸美術館とやらの開館などリニューアルが計画されているので、なんとかなってほしいものですが。

 

閑話休題

裏手にあった泉鏡花記念館にも入っておきました。文学にかなり疎い私ですが、泉鏡花はいくつか読んだことがあります。展示もけっこういい感じでした。

ここの受付で初めて「共通観覧券などお持ちでしょうか?」と問われ、金沢市文化施設共通観覧券の存在を知りました。なぜこれまで鈴木大拙館とかでは教えてくれなかったのでしょうか。ふつうにこれ買ってたほうがお得でした。残念。

 

とても風情のある路地を通っていきましょう。あまり人がいないですね。

 

川沿いまで降りてきましたわ。

 

こちらは浅野川。街の北側を流れ、朝渡った犀川と並んで金沢の土地を構成している二大河川の一つです。

 

とても有名なひがし茶屋街です。左右に歴史的建造物が軒を連ねます。とてつもなく人が多い。おびただしく人が多い。何も考えられない。ぎゃー。とんでもない速さで歩き抜けました。あまりの速さに写真もぶれる。

 

人混みから逃げるかのように、川の流れで削られたであろう急勾配を登っていきます(振り返って撮影)。

 

宝泉寺というお寺まで上がってきました。

 

こちらからは金沢の町(の北側)が一望できます。奥のこんもりした木々が金沢城兼六園でしょうか。案外遠く見えますね。ひがし茶屋街の喧騒が嘘みたいに人っ子一人いない展望台。木々のそよぐ音とともにしばらく町を眺めることができ、心落ち着く場所でした。おすすめです。

 

下界は混雑しておるのう。

景色を見ながら、どこに行こうかな〜と考えあぐねる。時刻は15時。人の多いところ、歩き回るところは大変だな、寝不足だし疲れてきちゃったな、と旅行中なのに消極的になりながらも行き先を決め、山を降りる。

 

街まで降りてきた。バスに乗って駅とは反対の方向に向かいましょう。

 

石川県立図書館にやってきました。気を使わずにゆっくりできるところとして、そして建築目的です。2022年に移転してきた新しい図書館。石川県民ではありませんが、フリーライドをしていこうね。円をかたどった全体を見渡せる構造、自然光が入りつつも本が焼けないような配置、読書席の多さ、セキュリティエリア外のオープンスペースなどが印象的でした。とても美しい。

 

かわいい椅子も、たくさんある! 私はここでしばらく鈴木大拙を読む…ふりをしながらこっくりと昼寝をしてしまっていました。

 

展示コーナーも充実。来春に控えた北陸新幹線敦賀延伸、というか「北陸新幹線県内全線開業」の展示でした。なるほどね。鉄道関連の本や古地図、絵図なんかもたくさん並べられており、なかなか良いキュレーション。

 

図書館の向かいにはこれまた清新な建物が…。これまでも何度か話に出している金沢美術工芸大学でした。この10月に移転してきた(撮影時は移転前)ようです。道の向かいからでしたが、サインデザインもかわいくてよかったな。

 

さてと、日が暮れた。

外食する元気もないので、スーパーで適当に買って、バスでホテルに帰ってご飯を食べる。あまりおいしくなかった。富山ではスーパーで適当に買ったかまぼこや刺身も美味しかったのに…。昨晩もわりとだめになっていたので、金沢の夜と私は相性が良くないようです。かなしいね。かなしみの就寝。

B級グルメを食べ、歴史的建造物を通り過ぎ、新しい建物を眺める、そんな1日でした。

3日目のぶん(福井・敦賀編)は、まあいつか書くでしょう。それでは。