日吉散歩はたのしい

こんにちは。

昨日は昼ぐらいに起き、日吉を散歩し、映画を見て、銭湯に行きました。日吉の散歩記をお伝えします。

 

日吉駅です。私は東横線沿いに住んでいるのですが、神奈川県内の東横線の駅を全然知らないので、長らく散歩したいと考えていました。多分日吉に来るのは3回目くらいだけど、散歩をしたことはない。特に目的地があるわけではありませんが、なんとなくGoogleマップで見つけた気になるところだけはピンを立てて、なんとなく歩いていきます。

 

日吉駅には謎の球体と、日吉東急アベニューがあります。謎の球体は待ち合わせ場所として機能しています。東京都美術館の入口にあるものと似ている気がしますね。平日の午後、慶應生が多いのかにぎやかです。

 

天井が高く、なかなかいい感じです。この四角いスクエアな感じは、青葉台二子玉川、たまプラーザ、どことも違いますね。でもあるのは東急スクエアではなく東急アベニュー。

 

日吉駅の東側は完全に慶應義塾大学に占拠されています。長い銀杏並木があり、奥には「KEIO UNIVERSITY」と銘された立派な建物が見えます。

これは完全に本編と関係ないのですが、私は東横線沿いの某K大学に入ることを選択せず、中央線沿いの某大学に入ることを選択しました。某K大学に入っていたら東横線沿いの友人が多かったのかなあ〜、と最近東横線の駅から中央線に友人に会いに行くたびに思います、が、そうなっていたら今の交友関係は8割くらい違っていたので、またそれは色々人生が諸々違っていたのでしょう。閑話休題

 

一方駅の西側は放射状に、面的に商店街が広がっています。計画された都市という感じがすごいですね。

 

北から順に、サンロード、浜銀通り、日吉中央通り、普通部通りと名付けられています。浜銀は横浜銀行。普通部は慶應義塾普通部、附属の中学校ですね。男子校だっけな。

駅を出てすぐマックとミスドがあり、とても駅前感があって良い。どの通りも同じくらい狭いけど、浜銀通りにはバスが通る、ということだけ知っています。

 

日吉中央通りです。普通にいい感じの商店街で、かなり住みやすそうですね。学生街であることもあってかラーメン屋が多かったな。

 

なんかでも急に終わる。道もよくわからない方向に分かれる。おそらく用途地域が変わったのでしょう、店舗などまったくない一戸建てばかりになります。

 

えっ、ちょっと待って、かわいすぎる、なんだこの家…、最高の平屋だ、かわいすぎないのがかわいすぎるし、古いけれどきれいで、質素だけどおしゃれで、バランスが取れていて、色素が薄くて、窓がかわいくて、なんか、わたし、この家みたいな人と付き合いたい。普通に個人宅ですスミマセン。あとこのおうちに青のフォルクスワーゲンなんだな、という気はしました。

 

す、すげー。「八ツ目ウナギ」が一番気になる。日本ではあんまり食べなくないですか。「やつめうなぎ」って打ったら今「鱧」って変換されたんだけどそれ鱧(はも)やんけ。というか店名が書いてないですね、でも絶対「あのスッポンの店」で通じるのでしょうけれど。

 

ピンを立てた一つ目の場所に来ました。こちらも店名など全く店先では分からず、ぜんぜんここが目的地だと分からず、ふつうに通り過ぎ、あれ?となり、Googleマップを画像まで確認しましたが、どうやらここのようです。どうなっているんだ日吉。

 

恐る恐る「おじゃましまーす…」と小声で入ると中には誰もいませんでした。無人古着・古本屋 ステルナというお店です。無人と名乗っていますがたまにお店の人がいるようです。服が無限にあり(服の入っているのであろうデカ袋もどさどさ積まれていた)、本は古いのがなんとなく棚に詰まっています。好みな本や服が多いわけではなかったけれど、かなーーーりたのしい空間だった。サッカーに関連する本が多かったな。

わけのわからない本(「医学カード《性のデザイン篇》」)を1冊100円と、わけのわからない服(スケートしているクマのダサスウェット)を1着1000円とで、1100円をスリットに差し込んできました。どんなものを買ったか気になる方は随時連絡ください。良くも悪くもジジくさい・ババくさい服が多かったので、ジジくさい・ババくさい服が好きな方はぜひどうぞ。

 

日吉は起伏の激しい街です。山裾を歩いていきます。

 

なんか突然山を登る方面にすごい緑のあふれる小道が現れました。入ってみたいけどたぶん私有地なのでしょう…、この空間だけまるで軽井沢か清里か、それか逆に芦屋か鎌倉か、みたいな感じでした。ちょっとこの感動は写真だとあんまり伝わらない気がします。まわりはふつーの住宅地に突然この緑の小道ですからね。すごない?

 

普通の公道で、山に挑んでいきましょう。写真だと往々にして起伏が伝わらないのですが、横に目線を向けると頑張ってコンクリートで段差と基礎を作っていることが分かるので、起伏の伝わる写真になっているかと思います。

 

ひいひい山を登り、日吉公園という公園にやってきました。山の上にあるので、眺めが良さそうです。

なんか公園の奥では造成…じゃないなこれ、遺跡発掘をしていました。

公園を広げるのかなと思って、測量していたお兄さんに「あれですか、造成のための文化財調査ですか?」と話しかけてみると、「そうですね、多分戸建てがばーっと建つんだと思います」とどこか切なげに答えてくれました。「お仕事中失礼しましたー。」

まあ、昔から人が住んでいたわけで、それが昔だろうと今だろうと変わらないという見方もあると思います。こんなところの家、山の上にあるので、眺めが良さそうです。

 

眺め、良い! 眺めがいい場所がある街は良いですねえ。どどんと見えるのは武蔵小杉のタワーマンション群です。つまりは15年前とかと比べるとかなり眺望が変わっているんだろうなと思います。東京タワーやスカイツリーは見えずで、おそらくタワマンの裏にあるのかなと。

 

上写真の左奥、たぶんこれは新宿。コクーンタワーっぽいシルエットが見えました。

 

Pの形をした椅子、かわいい。チンアナゴにも見える。

 

山を降り、川に来ました。矢上川という川です。かなり急なところを下ってきた割には、なんか落ち着いた川ですね。つまり逆に、暴れ川だったがゆえにちゃんと治水されているという事かもしれない。

個人的にはあまり馴染みのない川ですが、南加瀬・駒岡(これも人には通じない)あたりで分かれる鶴見川の支流で、宮前平のあたりが源流っぽい。たしかに宮前平に細い川、通っていたような気がしなくもない。

 

右の山がさっき眺望がよかったあたりです。左手には全室眺望のマンションが見えますね。川沿いには地主というか広いお家が多く、この写真の近景ではゆずよりも少し大きく見える、ちいさいかぼちゃくらいのサイズの柑橘が実っていました。なんだろうな、この果実。

 

留まっているアオサギと、走り抜ける東横線です。

 

あれ、川渡ってないのに川崎市中原区木月だ。地図を見るとほんの一部だけ川崎になっているようなので、川の流路を変更した名残のやつですね。やっぱり暴れ川だったっんだろうな。木月ってちょっとかわいい地名。

 

綱島街道を渡る。奥に日吉駅の日吉東急アベニューが見えています。というか東急アベニュー、東急百貨店のマークなのか! 東急スクエアとかならまだしも、東急百貨店のマークを渋谷以外で見かけるのはなんか不思議な気分です(長野とかあるっけ?あ、調べたらそういえばたまプラーザと吉祥寺にもあったわ、でもたまプラはたまプラーザテラスのほうがロゴ目立つからな)。東急スクエアと東急百貨店は似て非なるもので、もちろん東急グループですが、運営会社が異なってくるのです。

 

川を離れ、坂を登っていったらダイハツミゼットがいた。いわゆる三輪オート。しかもナンバー付いてるので現役っすよ、かっけー。

 

小高い丘を登り、日吉神社にやってきた。これは読み方が「ひよしじんじゃ」なのか「ひえじんじゃ」なのか、現地でも分からず、帰ってきた今も分かっていない。日吉の鎮守であることは名前からしても分かりますが、"日吉神社があるから日吉"なのか、"日吉にあるから日吉神社"なのかも、分からない。祭神は天照大神

調べたら分かりました。"日吉にあるから日吉神社"の方なので、「ひよしじんじゃ」ですね。いや、なんとなーく、全国にある日枝神社日吉神社って天照大神を祀ってる…んだっけ…?といううっすらとした違和感はあったので、この違和感が合っていたことが非常にうれしい(赤坂の日枝神社も大津の日吉大社大山咋神日吉大社の所在を京都だと思っていたのは内緒)。というか由緒よく読んだら書いてあったな。

 

境内社の大六天神社、タイポグラフィ激ドープ。六は読めないだろそれ。

 

振り返ると、すご、街が崖にへばりついている。よく望遠レンズでこういうのありますけど、ふつーのレンズの望遠でこれです。本当によく切り拓いたなというか、横浜の土地のおもしろさを感じます。

 

参道の階段を降りました。すご、端正な建物が崖にへばりついている。かっけー。

 

と思ったら、天下の慶應義塾大学さんでした。矢上キャンパス。理工学部がこっちにあるんですね、早稲田の大久保みたいな感じだ。

 

途中でデイリーヤマザキに入ったらヤクルト1000が無限にありました。こんなに並んでることあるんだ。私は定期購入しているので勝ち組です。そして、ヤクルト1000を毎日飲んでいるのに精神科にかかり休職しているので負け組です。手作りのおにぎりがうまい。写真で改めて見ると、並べるのが上手なタイプのコンビニですねこれ。商品に愛がある。

 

再び矢上川沿いに出る。その途中に、果樹園があります。

ここもピンを立てていたところなのですが…特に看板などはなし。「杉崎いちじく園」です。別にその場で食べられるとかではないことは知っていたのですが、「ぶどう園やなし園は見たことあるけど、いちじく園って」と思ったので、来てみました。

いちじくって上に向かって生るんかい、イメージとちょっと違うな。かつては日吉はいちじくの名産地だったらしい。ふだん食べているいちじくはどこ産なんだろう。大昔実家にもいちじくの木がひょろっと生えていたような気もするのですが、実は生らなかったような、記憶にないような。いちじく好きなんですが今年は1回くらいしか食べていないなー。

www.townnews.co.jp

 

同じく矢上川。なんか急に川幅広くなりましたね。さっきは護岸もしっかりしていましたが、ここは緑で川面が遠いです。さっきのあたりは土壌が固くて縦に削れて河岸段丘ががっつりでき、こちらは柔らかいので横に削れ氾濫原が広くなった、みたいな感じでしょうか…。自然地理学は詳しくないのでよく分かりません。

 

 

ただやはり丘は右手にあり、ここは駅から見て真裏といったところです。その丘のすべてを占めているのが、慶應義塾大学日吉キャンパス。それにしても、東横線の駅から徒歩20分の景色とはなかなか思えないですね。

 

個人宅の広い庭の中ですがかわいい花。シュウメイギクのようです。

 

立派なお庭を持つ立派なお家が多いですね。東南側斜面ですし。柿やみかんのずっしりと甘みを湛えた明るい色が目に映えます。

 

と思ったら今度は激狭路地を歩きます。川の旧流路とかでしょうか…。プロパンガスのエリアだ。

 

このまま山裾を平らにぐるっと周っていっても良かったのですが、ちょっと階段に惹かれちゃいました。元気だね。

 

え、JR東海? なんで? まさか!

 

新幹線の線路だー! そして眺めもめちゃグッド。知らずに来たので思わず声を上げてしまった。

新幹線、見上げることはあれど見下ろすことってあまりないですよね、東急の御嶽山駅とか、あとは静岡の用宗に行ったときに山から見えましたが、真下はなかなかレアなのではないでしょうか(金網越しに撮影)。

 

日吉公園の眺望とは違い南向きなので、横浜の中心部が臨めます。ランドマークタワーと、左にパシフィコ横浜の半円のホテルも見えますね。

 

新幹線が来るまでなんかなぜか10分くらい待ちました。運行状況確認しちゃうくらい待った。東海道新幹線ってもっとひっきりなしに走っているイメージでしたが、1時間にのぞみ6本、ひかり2本、こだま2本。計10本と思うと、なんか案外多くないですね(繁忙期はひっきりなし)。大江戸線とかと一緒。いやまあ、多いけどさ。

 

暗くて細くて急な山道を歩いていきます。こんなところですが普通に人々の足早な往来があり、横浜市民の生活が見えます。足腰鍛えられそうな日常ですね。

 

長い階段を経て、山の上まで登ってきた。つまりそれはほぼ慶應義塾大学の土地である。勾配20%て。運転したくない。

 

このあたりに日吉台地下壕という防空壕があるらしく、それを見てみたかったのですがしっかり閉鎖されていました。調べてみると月2回公開されているようです。おそらくこの写真に映るコンクリート製の井戸みたいなのがその入口なのだと思いますが、よくわかりません(Wikipediaを見ると通気口らしい?)。

この地下壕は帝国海軍が太平洋戦争時に作ったものだそうで、てっきり私はなんか旧日本軍の敷地だったところを大学が買って今のキャンパスがあるんだと思っていましたが、慶應義塾大学日吉キャンパスができたのは1928年で、その地下に軍事施設を作っていたらしい。土地まで学徒動員されたんですねえ。

ja.wikipedia.org

 

住宅街の隙間から見覚えのあるロゴと謎の壁画。コーエーテクモ、だよね? 調べてみたらコーエーテクモの本社でした。本社こんなところにあるんだ。壁画は十二星座を表しているらしい。よくわからん。よく調べたら永井一正によるものだった。ははあ。

 

慶應のグラウンド?陸上競技場?を見ながら坂を下る。入口が京都市京セラ美術館の入口みたいになっている!

 

あっという間に駅まで降りてきた。山と大学と住宅と町が混在しすぎている。日吉東急アベニューの建物かっけー。東急百貨店のモダンなロゴがまあ似合う似合う。約2時間弱の日吉散歩、めちゃめちゃ楽しかったぞ。

 

あとは軽く商店街を探索して、いい街だなーとなんとなくなりながら散歩は終わりを迎える。

 

「ま」!? まじか。すげえ。これだけでわかるのもすげえ。ポップ体の看板かなり嫌いですが、あの、しゃれた方のまいばすのロゴ、あれはあれでごちゃごちゃしてわかりづらいから、これに統一してもいいよ、もう、負けたよ。毎日、まいばすばっかり行ってるしさ。

 

ところで日吉たいへんおもしろく、また坂は多いが住みよさそうないい街だなと思ったのですが、なんと、スーパーがない。そういえばスーパー見当たらなかったなと思ったけど、ほんとにない。ないことあるんだ、というくらいない。

もちろんまいばすけっとやリコスはある(ただそれも密度は高くない)し、あとは東急アベニューの中に東急フードショー(いわゆるデパ地下)があり、その中にスーパーっぽいエリア「MARKET PLUS」とやらがあるのですが、東急ストアのフォーマットとも違ったのでおそらく東急百貨店がそのままやっており、青果は九州屋が入っている。たけえよ。

 

オーケーストア日吉店という店舗もあるにはあるが距離は1kmくらい離れており、地下鉄の日吉本町駅の前。もとまちユニオンもちょっと離れたところにありますがこれは高いスーパー(京急資本)なのでノーカン。その他はもう綱島とか元住吉とか。綱島街道沿いにSOCOLA日吉という野村不動産がやっている郊外型の小規模SCもありますが、なぜかスーパーは入っていない。どうやって暮らしているんだろう。みんな商店街で適当に買ったり外食だったりなのだろうか…。日吉で暮らしているよという人、暮らし方を教えてください。まいばすがデカいのか? 慶應の敷地の中にOKストア作っちゃえよ、KOだし。あ、ここ、笑うところです。

 

ところで慶應の敷地の中にOKを作るというのはあながち変な話でもなく(変な話だけど)、慶應の敷地の中には地下鉄の出口や、タリーズ、HUBなどがあります。さっすが慶應やな。

 

ということで、用もないのに行く場所でもないし、用があっても別にあまり何があるのよと思われる感じの日吉駅でしたが、散歩しがいのある大変楽しい街でした。皆さんももしよければどうぞ。特に古着屋ね。

 

そのあと私はセンター北に向かい、イオンシネマ港北で「アンダーカレント」を観る。諸事情があり私はイオンシネマが大変お得なので、そのために日吉に寄ったということでした。センター北はぎりぎり実家の生活圏内だったのでうっすーら馴染みがあります(「セン北」「セン南(なん)」と呼べるくらいには馴染みがある)が、どでかい商業施設が無限にあって本当にすごい。

映画の感想はまた別の機会に、書けたら書きます。そこから雷鳴のなか一度帰ってきて銭湯に行って、うどんを食べて、ちょー眠いなか日吉が楽しすぎたことを書きました。6800文字。よく書いたな。翌日のいいくらいの時間(19時くらい)に投稿しようと思ってましたが忘れたので普通に深夜更新。

読んでいただいた方はありがとうございました。それでは。

ゆずりうける・ゆずりわたす

こんにちは。

もともとこのブログは旅行記ではなく日記を書くために始めたものだったので、久しぶりに日記然とした文章を書こうと思います。

 

一昨日の晩、ジモティーで10000円のベッドの出品者に連絡をし、昨日の朝に連絡が返ってきて、昨日の夕方に取りに行った。スピード取引成立です。今は薬を飲んでいるので本当は車を運転するのは良くないけれど、遠くないし、仕方ない。タイムズカーでN BOXを借りる。後ろの座席を倒せばかなり荷室が広くなるということを事前に調べておいたが、ぴぴ、と鍵を開けるとはじめから座席が倒されていた。ラッキー。

最近の症状として判断力が鈍いことと視野が狭いことがあり、たしかに車は怖いなと思った。山手通りは混んでいるし、さすがにドライブは楽しめなそうだ。

渋谷区の、より詳細の住所を言われたときに「あ、そっちのほうね」と言いたくなるほうの渋谷区の、バスも通る交互通行のすごく細い道に面した小さなマンションで、なんとか停めて積み込みをした。線の細い中年の女性で、丁寧に接してくれた。外国人っぽいハンドルネームのように思えたその人は、ほんの少しだけ日本語がぎこちなかったようにも思えた(翻って言うと、日本語母語話者である可能性も高いと思った)。10000円札を封筒に入れて渡した。

 

家に帰って早速組み立てた。定価は7万円くらいらしい、檜のベッド。やや高めの足をつけて、1mの正方形を繋げて、数分で組み立ては終わる。そこまで広くもない部屋にW2m×D1m×H0.5mの空間が占拠される。おもったよりおおきい。マットレスを置いてみるとなおさら高く、膝をそのまま折り曲げて座るのにちょうどよい。ただその高さは自分が求めたものでもあり、図ったかのように家にあった衣装ケースがぴったりはまる。これまでは衣装ケースを4台縦に重ねていたが、4台横に並ぶことになった。とても収まりは良いが、床との摩擦が足りずに衣装ケースの外側ごと出てきてしまうので、改善が必要だ。

寝心地は、まあ特に変わらないし、檜の香りも、まあうっすらするといえばする(翻って言うと、ほぼしない)。良い買い物をした。

 

今日は家に余っていた2×4材で棚、というか枠、を作った。以前住んでいた家でラブリコを使ってばんばん柱を立てていた関係で、家に2×4材が転がっている。こちらの方がしっかり下穴を開けて、木ネジを入れて、と時間と力がかかる。できてみるといい感じだ。

その後は映画でも見に行こうかと思っていたが、昼寝をしていたら夜が更けてしまった。

私は昼寝が好きだ。幼稚園生のころは昼寝時間に全く眠らない子ども、小学生のときも全く昼寝をしない人間だったのに、中学生になって電車通学をするようになってこくこくすやすやぐーぐー眠りこけまくりっぱなしになってしまった。寝過ごしもたくさんした。大人になってからもしっかり昼寝、というより夕寝をしてしまうことが多い。18時とか、19時とかが一番眠い。あらゆる責任を投げ出して、夕方という多くの人がせわしなく動く時間を間延びさせて、寝落ちることが、幸福。すばらしい。しかもしっかり2時間くらい寝ることが多い。最悪。なさけない。お陰で夜が眠れなくなるのだけど、それはまた別の話。今日は特に夢は見なかったな。

 

そういえば今日の午前中は、薄い文庫本がメルカリで売れたので、発送した。「ハンドメイドのクーポンを持っているので、ハンドメイドカテゴリに変えてくれませんか?それと、らくらくメルカリ便ではなくてゆうゆうメルカリ便に変えてくれませんか?」という要望を受け、律儀にその通りに変更し、タイトルからも書名を消しておいた。発送時の商品名には自動で「アクセサリー」と律儀に入っていたが、「書籍」と律儀に変更した。

ゆうゆうメルカリ便はらくらくメルカリ便より高いイメージがあったが、文庫本であれば「ゆうパケットポストmini」という小さな規格で送れるようだ。専用封筒が必要とのことで、近くのローソンをはしごする。売っていない。よく見ると「miniの封筒は郵便局で販売しています」とのことで、郵便局の窓口に行く(郵便局しかり銀行しかり窓口にあまり馴染みがなく、たどたどしい話し方になる)。在庫切れらしい。3つもまわったが、徒労に終わってしまった。まあ、天気もいいしいいか。ふつうにゆうパケットで発送。専用封筒 / 専用箱スタイル、いやだなあ。

 

多分発送料だけで言えば定形外郵便の方が安いのだろうけれど、基本的にはらくらくメルカリ便(匿名発送)で発送している。というのもやはり(やはり?)人の住所と名前を手で書き、なおかつこちらの個人名も書いた状態で、具体的な物体をやり取りするのは、この匿名な現代の都市社会においては異常に距離が近い気がするからだ。メルカリで商品を買うこともあまりやったことがない。古着屋はまだいいけれど、ジモティーもそんなこんなでそこまで多用しているわけではない(ジモティーはまだ名前を知られなくて良いのが良い)。見知らぬ人間との授受の間に何も入らないことがすこしこわい、というか、違和感があると思ってしまっている、らくらく現代都市生活者、ゆうゆう現代都市生活者。

でも、らくらくメルカリ便やゆうゆうメルカリ便であっても配達される先のヤマト運輸の営業所や、郵便局の名前までは分かる。これをかなり積極的に見てしまうのは、地理オタクだからでもあり、自分のものであったものが具体的な距離を介して離れていくことに一種の切なさを感じるからでもあり、授受に介在する配達のシステムを見ると安心するからでもあろう。

 

おそらく頭のいい人はここで贈与論とか、あるいは誤配の話とかをできるのだろうけど、無学だから私はなにも言うことはない。

いくらでも話は続けられるけれど、妙に漢字が多く黒々とした画面を見て読む気も書く気もなくなった。おしまい。

 

福井・敦賀旅行(3日目)

こんにちは。

これまで「金沢旅行 1日目 / 2日目」と付けてきましたが、3日目は福井と敦賀に行ったのでちょっと名付けを間違えましたね。まあ、1日目を書いたときは精神が完全に終わっていたので、責任は不問とします。

youthsleepyhead.hatenablog.com

youthsleepyhead.hatenablog.com

 

3日目の金沢駅です。青空ですね。さっそく金沢からはお別れ。

 

なんでこう、慌ただしいんだろうか。金沢を惜しむ間もなく特急券を買い、サンダーバードへ半ば駆け込み乗車。JR西日本さん、ごめんなさい。

 

普段は夜行バス(通称:やこば)で旅行をすることが多いのですが、今回鉄道旅行にしたのはこのサンダーバードに乗りたかったのもひとつの理由。北陸新幹線が金沢に延伸する来春、敦賀〜大阪に短縮されてしまうんですよね。在来線特急にあまり馴染みがないので乗るとワクワクします。といいつつ結局駆け込み乗車という体たらくである。

 

サンダーバードは号によって停車駅が違うものの、かなり速い特急列車としても知られています。乗り込んだのはかなり速い便で、金沢を発つとKOMATSU企業城下町小松、一大温泉地加賀温泉、同じく温泉地芦原温泉など新幹線の駅ができる駅を完全にすっ飛ばして約40分で福井駅へ。加賀温泉、かなり行ってみたいところの一つなんですが、今回はパス。

 

ようこそ福井へ。福井県初上陸ですが…なんかちょっと改札の数少ないですね。改装中なのかな。

 

なんかいたよ。

 

福井駅前です。なかなかいい感じの交通広場で整備されていますね。まあただ建物は低め、商業施設も少なめかしら。

 

福井といえば恐竜! 恐竜が動いていました。ちなみに金沢には観光客が300万人くらいおりましたが、福井には恐竜を撮っているおじさんが2人いるだけでした(私を除く)。

 

繁華街はこちらかしら。特に予定も立てていないので、なんとなく歩いていきましょう。下に線路が見えておりますが、福井には路面電車が通っています。しかし福井駅前駅に来るのは30分に1本。まじかよ。大丈夫でしょうか。

 

いい感じの中心市街地ではありますが…、人がいなすぎる。まあ…市域人口26万、こんなものなのか…?(福島・青森・津と同じくらい) ただ都市圏人口は65万人、そう考えると金沢(74万人)とあまり変わらず、松山・長野・甲府よりも上なのだけどなあ。集積度が低いのかな。おそらく郊外のショッピングセンターには人が多いのでしょうけど。

 

お、いい路地。今見ると左のグラフィティまわりがおもしろいぞ。「災」を顔にしてるステッカーとか。

 

西武百貨店福井店。9:50、開店10分前だったのでさすがに入口前には人がいました。よかった。建物がソリッドにぼこぼこしていてかっこいい。福井は市街地と駅が比較的近いんですねえ。

 

なんか自衛隊のパレードがあるらしく交通も制限されていました。路面電車、かわいい。青白緑の色合いがどことなく北欧とかドイツの地方都市に走ってそうな雰囲気もありますが、そこまで言うにはちょっと顔が野暮ったいかな。

 

中心繁華街。順化(じゅんか)、もしくは片町と呼ぶそうです。不思議な地名ですが、順化小学校が漢籍から名付けられたことから地域一帯がこう呼ばれるようになったとか。…まあ、朝来ているからというのはある、けど、人、ゼロ。

ヨーロッパ軒というソースカツ丼の名店もありますが、まだ開店前です。

 

あと、散歩するには暑い。風もあまり吹かず、福井城址のお堀では水面も静かです。

 

城址に鎮座ましますは福井県庁。でかいですね。これを移転して城跡として歴史公園にする…みたいな話もあったりなかったりするようですが、はたして。

 

だめだ、疲れてきた。今日は特に予定も決めず、なんとなく夕方まで福井駅前で街歩きをして過ごそうと思っていましたが、ちょっと申し訳ないけど街歩きに適した街ではなさそうだ。路面電車に乗ってみるという手もありますが、沿線に何があるのかもいまいちわからない。車を借りてしまいましょう。

 

タイムズカーで車を借り、走ること15分程度、福井市美術館(アートラボふくい)にやってきました。

 

建築が大変美しい。黒川紀章設計です。公立美術館はだいたい黒川紀章が作ってますね。すき。町田駅前にある彫刻(ぐるぐるではない方の、ターミナル側のやつ)も黒川紀章が設計していたので、町田市出身の私が人生のかなり最初期に名前を知った建築家かもしれません。というか人がいなくて最高。

 

企画展はひろしま美術館コレクションの巡回展。ひろしま美術館には行ったことないのでまあサラッと見ていきましょう。近代洋画はかなり好きな分野ですし。

 

古賀春江《風景》

古賀春江の風景画は初めて見た。水彩画なんですねー。かわいい。友人が「古賀春江が男性なことを最近知った」と言っていました。春江ちゃんくん。福井県の春江(現・坂井市)とは関係ありません。

 

野口弥太郎《港の眺め》

野口弥太郎、知らない画家でしたがラウル・デュフィとかアンドレ・ドランっぽくてなかなかフォーヴな色使いですね。今後チェックしていきたい。

 

三岸節子《カーニュにミモザ咲く頃》

三岸節子、すき〜〜〜。つまり、抽象化された風景画が好きということになります。

 

常設展は「高田博厚の世界」と名付けられた展示。こちらがなんか入り組んだところにあって、企画展と別料金というよくわからないスタイルでしたが、なかなか面白かった。存じ上げずでしたが、福井出身の彫刻家・新聞記者で、フランスの文化や美術を日本に持ち込むのに大きな役割を果たしたすごいお方。ロマン・ロランジャン・コクトー、ポール・シニャックジョルジュ・ルオーなんかと繋がっていて、なんかまるで日本のベルネーム=ジュヌ画廊みたいな人だと思いました。日本とフランスを繋いだという意味では、雑誌「白樺」や瀧口修造なんかとも位置づけは近いでしょうか。

彫刻作品もそういった有名人の顔が再現されていたりして、なかなかおもしろい。古い展示ではありますが、少なくとも当初は力を入れていたんだなということがわかります。

常設展なのに写真撮影不可だった(惜しい)ので、美術館の外側の公園の彫刻めいた噴水の写真でごまかします。

ja.wikipedia.org

 

 

さて、ドライブしましょ。夏の空ですね。良い風景ですこと。

 

かなり山奥まで登ってきて、谷口屋というお店にやってきました。福井の隠れた名物、とっても大きな油揚げ。揚げたてサクサクふわふわの油揚げ、かなりおいしかったです。ただ、山奥なのにここだけめちゃめちゃ人がいて、1時間待ちはなかなか堪えました。

 

もう、あとは、すみません、ずっとひたすらドライブをしていました。永平寺一乗谷東尋坊越前松島水族館、恐竜博物館、さまざま行きたいところはあるものの、時間(タイムズカーは6時間で返すのがお得)が微妙にないような、あまり外に出たくないような、暑いような、人とすれ違いたくないような、人と喋りたくないような。丸岡〜芦原温泉東尋坊福井駅と車を降りずにひたすらドライブをしていました。福井、ごめん、きっとまた来るよ、の気持ちです。

 

福井駅に戻ってきて、今度は敦賀へ向かいましょう。特急でも良かったのですが各駅停車で。武生、鯖江などを過ぎ、北陸トンネルで山を抜け、敦賀へ。

 

来敦(という言葉を敦賀の街でどこかで見かけた、らいつる?らいとん?まるで倫敦[ロンドン]に来たような気さえする)。2024年春に北陸新幹線の(しばらくの)終着駅になる駅です。

 

暗さと疲れとで写真がぶれてきた。思ったよりなんか栄えてる感じがするな。人口は6万人と福井第4の都市ですが、拠点性は高そう。イメージで言えば横浜に対する小田原みたいな感じでしょうか。

 

ほら、駅前の大通りの両側に屋根付きの商店街があるし。

 

百貨店はさすがにありませんが、平和堂アルプラザがあるので安心ですね。滋賀資本。無印もあるで。敦賀まで来るとかなりもう関西、京都・滋賀の香りがしてきます。

 

しかもなんか祭りやってるし、人多いし、商店街ずっと続いているし。これは歩いていて楽しいぞ(日も陰り、涼しくなってきただけという説もある)。

 

氣比神宮(けひじんぐう)にやってきました。ものすごく大きいわけではありませんが、いい感じの大きさ。越前国一宮。・・・敦賀って越前なのかよ。福井県嶺北と嶺南に大きく分かれ、それぞれ越前と若狭なのだと思ってましたが、敦賀は嶺南だけど越前なんですね。無知でした。

 

そしてしっかり祭をやっている。ということは「今日が一年のうちで一番敦賀が盛り上がる日なんだろうな〜、いい日に来たな〜」と思っていたのですが、調べてみると「敦賀まつり(祭礼的には「気比の長祭」)」の本祭は来週らしく、なんか祭の期間が1ヶ月間続いているらしい。そのあいだ、縁日は毎週末開催。つまり今日は前夜祭(前週祭?)みたいなこと。え、街の底力すごくないか?

 

敦賀市武道館。こういう地味〜だけど端正〜でかわい〜公共建築フェチです。

 

敦賀港に来ました。タンカーもいる。いいですねえ。駅からはゆっくり歩いて30分くらいでしょうか。

 

かつては線路が伸びていたようで、敦賀港駅のかわいい駅舎も残っています。

 

正直東京の人に敦賀と言ってもあんまりピンと来ない人が多いのではないかと思いますが、北前船の寄港地として、京都から東北方面への外港として、そして日本全体のユーラシア大陸からの外港の一つとして舞鶴や新潟などに並び長らく栄えてきたのです。ここからシベリア鉄道に繋がっていたと思うと胸熱ですね。看板にもロシア語が書かれています。

 

そして近年は「人道の港」をテーマに観光開発を進めており、杉原千畝が発行したユダヤ人への「命のビザ」で日本へやってきた人々が上陸したのがこの敦賀だったとか。ヘブライ語が書かれていますね。素敵な建物の資料館もあります(時間が遅く入れていない)。そのあとユダヤ人たちは鉄道で神戸や横浜のユダヤ系コミュニティ(当時の日本にあったんですね)を目指したのだとか。

 

港町といえば、の赤レンガ倉庫もありますよ。観光資源いっぱい。

レンタサイクルがあったので自転車を借りてみました。なんとドコモ・バイクシェアなので、東京都民でもなんの手続きもなく借りれちゃいます。さいこー。

 

暮れゆく港町を自転車で駆け抜ける。夜風さいこー!

 

気比の松原にやってきました。日本三大松原の一つで、(…と言うと皆さん頭に浮かぶのは日本三景なのですが…)三保の松原(静岡)、虹の松原(福岡)に並ぶ景勝です。真っ暗なので松がなんだかとかよくわかりませんが、かなり内海の湾なので、いわゆる日本海側の海(イメージ:東尋坊のような断崖絶壁)とも、太平洋のだだっ広さとも違う、落ち着いた海と豊かな砂浜が広がっています。さいこー。

敦賀港とはすこし離れているので、ちょっと駅から歩くには遠いかな。自転車で10分くらい。ところで、日本海側の夜の海に一人でいるのはあまりよろしくないので、早々戻りましょう。

 

松原の内部です。街灯、なし。ヘッドライトの明るい自転車で良かった。

 

適当におみやげを買って19時すぎの終電1本前のしらさぎに乗って帰ろうと思いましたが、ちょっと間に合わなかった。20時すぎの終電で帰ります(20時すぎまで福井のこんなとこにいて東京帰れるんだね)。つまり1時間暇。ご飯食べてもいいんだけど、相変わらず元気はないし、あんまりお金を使いたくない。駅の近くをぶらぶらするか…。

 

お、なんと、スタバがありました。人口6万人の敦賀の駅前にはスタバがあります。人口26万人の福井の駅前にはスタバがありません(郊外のバイパス沿いにはいくつかある)。ありがとうございました。

 

というかなんか、「駅前新し複合施設」があるな。駅に降り立ったときは気づかなかった。「TSURUGA POLT SQUARE otta」というそうです。2022年秋にできたということで、北陸新幹線の終着駅になることを見越した開発ですね。とってもえらい。すごい。

そしてそしてなんか、図書館みたいな本屋みたいな素敵な場所が。「ちえなみき」という名称で、木が枝を広げていくような本棚の配置がすごい。いちおう普通に本屋でした。そのほか抹茶をメインにしたカフェ、軽く読書できるソファー席、しっかり本を読める読書席 / 自習席、子どもの遊び場などが一体化していて、それぞれ人が自由に過ごしています。旅の偶然の発見でこれは嬉しい。大興奮。郊外都市のおしゃれデカめ本屋、八戸ブックセンターとかとちょっと近い感じがあります。

 

で、私はいろいろ本屋に行くのが好きなので、ある種まあ蔦屋書店的な、おしゃれな本をたくさん置いているだけでしょ、という良くない先入観があったのですが、かなり選書がおもしろい、というか、案外硬派。これはすごいですよ。発見がありまくる。どうやら松岡正剛が選んでいるようで、なるほどね〜と腑に落ちました。運営は丸善。がんばれ。一冊買いました。

 

ということでですね、敦賀、まじで、さいこー!関西の人には観光地として認識されているんでしょうか。港町、豊かな歴史と博物館、大きめ神社、松原と海岸、良い複合施設。今回は食べていませんが、海産物や、ヨーロッパ軒の洋食も有名です。これらが海と山に挟まれた小さなエリアにぎゅっとしている。街は平坦なので、レンタサイクルも使いやすい。元気がない旅行中でも元気になれる街。

新快速に乗れば京都まで90分、特急(サンダーバードしらさぎ)なら大阪・名古屋も近いです。今もし地方移住するなら正直一番の候補かもしれない。本当にいいです。関西方面から日帰り旅行とかでもおすすめかも。

 

さて、あとは帰路です。またまたしらさぎに駆け込み乗車。なんなん?

 

名古屋行きだったので、米原駅で座席の向きを変えて岐阜を通り名古屋に行くというのもやりたかったのですが、時間もないのでふつうに米原で新幹線にお乗り換え。ひかり666号は米原・名古屋・静岡・新横浜だったのでけっこう速かった(米原に停まり岐阜羽島に止まらない珍しいタイプのやつ)。

 

好物の焼き鯖寿司に、敦賀みかんのビールをあわせていただきまして、12時を回ったころに無事帰宅。

 

〜〜〜〜〜

ということで、福井は個人的にはちょっと残念、敦賀はかなり最高、という1日でした。詳しいことはわかりませんが、やはり北陸新幹線の終点になるというのは大きいのでしょうか。金沢の経済効果も大きかったし。これからは東京駅でも「北陸新幹線敦賀行きです」とアナウンスされると思うと、ブランド力も高まるんですかねえ(でも開通しても東京から敦賀にただ行くだけなら東海道新幹線しらさぎのほうが速いのは内緒)。福井はしっかり下調べをした上でまた別の機会に行きたいと思います。

金沢も一旦は文化施設いろいろ行ったししばらくは大丈夫かな。でも能登加賀温泉は行ってみたいし、富山はまた行きたいところがたくさんあるので、いずれまた北陸方面に出かけることはあるでしょう。直江津妙高糸魚川などの上越方面も未踏の地。立山黒部アルペンルートもやりたいし。

あとは敦賀がかなーり良かったので、小浜、舞鶴、伊根、豊岡とかの北近畿に行ってみたいという気持ちがかなり高まった。鳥取・島根も未訪問なので、山陰をめぐるロング・ツアーを休職中にしておくのはありかもしれない(薬のせいで車に乗りづらいのがかなりきついが…)。

 

読んでいただきありがとうございました。おしまい。

 

金沢旅行 2日目

こんにちは。

前回の投稿からいろいろあり、仕事を休職(馬から落馬?)し、気温の鎮まりとともにおだやかに日々を暮らしています。無気力、無食欲、判断力低下、記憶力低下などブレインフォグ様症状に悩まされていますが、それなりに生きていきましょう。

まあ、それなりに生きてきた結果、旅行記の2日目のぶんを書くくらいには元気が出たということになります。これはとてもすごいことですよ。言語力も落ちていますので、丁寧に書いていきましょうね。

 

さて、2日目の金沢駅です。青空ですね。1日目は国立工芸館、石川県立歴史博物館、石川県立美術館、鈴木大拙館、金沢21世紀美術館などに行ったのでした。

youthsleepyhead.hatenablog.com

1日目の疲れもあり、10時ごろに宿を出立。連泊なので荷物は置いていきます。普段はあまり連泊をしないのですが、このあとに行く予定の福井はホテルが少ないのかべらぼうに高く、供給の多い金沢で連泊することにしたのでした。

 

バスに乗り、南へ。昨日歩いた武蔵、香林坊、片町を越えて、犀川を渡り「広小路」で下車。広い川を渡ると、そろそろ町外れだなという雰囲気を感じます。

 

谷口吉郎・吉生記念 金沢建築館に来ました。2人は父子。1日目の鈴木大拙館やこの金沢建築館を建てたのが息子の谷口吉生で、父の谷口吉郎迎賓館赤坂離宮などを建てています。

 

室内では迎賓館赤坂離宮の和室が再現されています。重なり合った天井がすてき。

 

こちらも鈴木大拙館同様、展示物は控えめ…と思いましたが、ついでに見ておくか…と思った企画展「アニメ背景美術に描かれた都市」がおもしろいのなんの。AKIRAパトレイバーなど、全く読んだ / 見たことないのですが、かなり読み / 見たくなった。図録まで買ってしまいました。

 

いい感じの通りを歩いていきます。路面が赤いのは雪国らしさね。忍者寺という観光地があるようですがスルー。

 

わ〜、グッド路地です。

 

にし茶屋街をひやかします。この一角だけですが、左右に歴史的建造物が軒を連ねているのはなかなか壮観。寝坊したので時間的には早くないのですが、町外れなこともあってか人は少なめ。今思うと金沢で甘味を食べなかったので、このあたりで一服しておけばよかったな。

 

涼しげなせせらぎに寄り添う道を進みます。

 

こういう地味な洋館?洋館風?の建物もよいですよ。

 

右下のタイルがかわいい。

 

北陸鉄道野町駅に来ました。もうここまで来るとほぼ完全に町外れですが、そんなところにこの北陸鉄道石川線は始発駅があるのです。観光客はいません。地元客もあんまりいません。1時間に1本、ラッシュ時は2本。なかなか大変そうです。終点の鶴来という駅は白山観光の拠点になっているようですが、白山信仰については特に知識を持っておりません。

 

ワンマン運転。整備状況もあまり良くないのか、めちゃめちゃ揺れた。井の頭線から譲渡された車両でした。

 

野々市工大前駅で下車。ここは野々市市という隣の市になります。数年前まで野々市町でしたが、栄えある単独市制施行。金沢市ベッドタウンでございます。

 

栄えあるシュプリーム北陸鉄道

 

歩くこと10分ほど、ついにたどり着きました、鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)。魯肉飯を始めとした台湾料理のお店です。

台湾に行ったことのある方は見覚えがあるかもしれませんし、ある年代以上の方は訪台歴がなくても見かけたことがあるかもしれません。かつては東京や大阪でもチェーン展開していたこちらの魯肉飯屋が、今では日本になぜかこの1店舗だけ、ちんまりと。金沢に来たら絶対に来ようと思っていました。

 

魯肉飯と鶏肉飯(じーろーはん)のいいとこ取りの招牌飯(ざおぱいふぁん)の小サイズ、白苦瓜とスペアリブスープのセット。東方美人茶までついてきちゃう。めちゃめちゃうまい。これで1000円。最高でした。東京に、というか目黒区に、できてくれ、鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)よ。店内にも「日本に唯一残る」感はとくになかったな。ありがとう、鬍鬚張魯肉飯(ひげちょうるうろうはん)。

 

招牌飯どころか、魯肉飯と鶏肉飯を一個ずつ食べてしっかり満腹になりたいほどでしたが小サイズを頼んでいたのは、隣にカレーのチャンピオン本店があるため。金沢カレーの有名店です。ゴーゴーカレーはまあ東京のいろんなところでも食べられますからね。いざ連食。

 

ミニを注文。カツがでかいわけではなく、皿が小さいのです。そのわりにしっかりお米が入っており、かなり満腹になりながら完食。フォークで食べるんですねえ。こちらも大変美味でした。

 

帰りは電車に乗ると酔いそうなので、バス停まで歩き、消化をがんばる。

野々市工大前という駅名ですが、ここにあるのは金沢工業大学野々市市)。右の精悍な建物群を有する私立大学です。金沢大学(金沢市、国立)にも工学部があるので、区別のためか俗称として野々市工大と呼ばれている(?)ようです。たしか入試の偏差値は高くないもののかなり面倒見が良く就職に強い大学として有名ですよね。

 

ローン大学もあります。野々市ローン大前。

 

🚌 〜

さて、しばらくバスに揺られ、金沢の南側から北側にワープ。

 

武蔵で降りて、東へ。いい通りを歩きます。

 

柳宗理記念デザイン研究所にやってきました。金沢美術工芸大学が運営。言わずと知れたプロダクトデザイナーですわね。写真はおそらく撮っていいんだと思うのですが、なんとなく躊躇。すてきな空間と調度品の数々。影響されやすいので家に置きたくなっちゃいます、バタフライスツール。

 

yanagi-design.or.jp

驚いたのは、螺旋形の展望台が私の出身である町田市で計画されていたということ。スロープがらせん状になっているとのことで、大変美しい。ですが、未成です。

更に不思議なのが、調べてもどこにできる予定だったのかが全然分からない。1982年のプロジェクトと記載してあり、町田の中心地にある芹ヶ谷公園(国際版画美術館のあるところ)も1982年開園なので、おそらく芹ヶ谷公園だと思うのですが…。かなり謎です。問い合わせてみればわかるのかな、、、。芹ヶ谷公園は国際工芸美術館とやらの開館などリニューアルが計画されているので、なんとかなってほしいものですが。

 

閑話休題

裏手にあった泉鏡花記念館にも入っておきました。文学にかなり疎い私ですが、泉鏡花はいくつか読んだことがあります。展示もけっこういい感じでした。

ここの受付で初めて「共通観覧券などお持ちでしょうか?」と問われ、金沢市文化施設共通観覧券の存在を知りました。なぜこれまで鈴木大拙館とかでは教えてくれなかったのでしょうか。ふつうにこれ買ってたほうがお得でした。残念。

 

とても風情のある路地を通っていきましょう。あまり人がいないですね。

 

川沿いまで降りてきましたわ。

 

こちらは浅野川。街の北側を流れ、朝渡った犀川と並んで金沢の土地を構成している二大河川の一つです。

 

とても有名なひがし茶屋街です。左右に歴史的建造物が軒を連ねます。とてつもなく人が多い。おびただしく人が多い。何も考えられない。ぎゃー。とんでもない速さで歩き抜けました。あまりの速さに写真もぶれる。

 

人混みから逃げるかのように、川の流れで削られたであろう急勾配を登っていきます(振り返って撮影)。

 

宝泉寺というお寺まで上がってきました。

 

こちらからは金沢の町(の北側)が一望できます。奥のこんもりした木々が金沢城兼六園でしょうか。案外遠く見えますね。ひがし茶屋街の喧騒が嘘みたいに人っ子一人いない展望台。木々のそよぐ音とともにしばらく町を眺めることができ、心落ち着く場所でした。おすすめです。

 

下界は混雑しておるのう。

景色を見ながら、どこに行こうかな〜と考えあぐねる。時刻は15時。人の多いところ、歩き回るところは大変だな、寝不足だし疲れてきちゃったな、と旅行中なのに消極的になりながらも行き先を決め、山を降りる。

 

街まで降りてきた。バスに乗って駅とは反対の方向に向かいましょう。

 

石川県立図書館にやってきました。気を使わずにゆっくりできるところとして、そして建築目的です。2022年に移転してきた新しい図書館。石川県民ではありませんが、フリーライドをしていこうね。円をかたどった全体を見渡せる構造、自然光が入りつつも本が焼けないような配置、読書席の多さ、セキュリティエリア外のオープンスペースなどが印象的でした。とても美しい。

 

かわいい椅子も、たくさんある! 私はここでしばらく鈴木大拙を読む…ふりをしながらこっくりと昼寝をしてしまっていました。

 

展示コーナーも充実。来春に控えた北陸新幹線敦賀延伸、というか「北陸新幹線県内全線開業」の展示でした。なるほどね。鉄道関連の本や古地図、絵図なんかもたくさん並べられており、なかなか良いキュレーション。

 

図書館の向かいにはこれまた清新な建物が…。これまでも何度か話に出している金沢美術工芸大学でした。この10月に移転してきた(撮影時は移転前)ようです。道の向かいからでしたが、サインデザインもかわいくてよかったな。

 

さてと、日が暮れた。

外食する元気もないので、スーパーで適当に買って、バスでホテルに帰ってご飯を食べる。あまりおいしくなかった。富山ではスーパーで適当に買ったかまぼこや刺身も美味しかったのに…。昨晩もわりとだめになっていたので、金沢の夜と私は相性が良くないようです。かなしいね。かなしみの就寝。

B級グルメを食べ、歴史的建造物を通り過ぎ、新しい建物を眺める、そんな1日でした。

3日目のぶん(福井・敦賀編)は、まあいつか書くでしょう。それでは。

 

 

金沢旅行 1日目

 

こんにちは。今はすこぶる精神が荒んでいるので、荒んでいるなりに先週実施した旅行の旅行記を記そうと思います。まともなときにまともな旅行記を記す可能性もありますが、きっとこの場でアウトプットしてしまったらもう書かなくなる気もする。しかし良くなる頃にはもう旅行のことを忘れてしまっていそうなので、書きましょうね。基本的に読み手のことを考えず、かつ暗い文章になります。お楽しみに。

 

貧乏性かつ本当に貧乏なので未だに旅行のメインの交通手段は夜行バスなのだが、今回は新幹線で行くことにした。

元々の予定では今日、敬老の日を含むこの三連休、プラス1日有給を取って四連休のしっかりした旅行をする予定だったが、三連休に予定ができたので旅行を一週間prepone(postponeの逆)することにした。そんな単語は(聞いたことが)ない。調べたらインド限定で使われているらしい。金曜日に有給を取って、新たな三連休を捻出。なお、当の暦通りの三連休の予定は無気力により参加しないまま終わってしまいました。ありがとうございました。

 

一周切符で行きます。一周切符が何かはググってください。前日は22時くらいに仕事が終わり、荷造りをし、全く寝れず、3時くらいに寝付く。

 

無理やり起きて始発で向かいましょう。夜行バスのほうが眠れたんじゃないかな。

 

JR東日本の新幹線に乗るのは人生で二回目です。北陸新幹線は初。東京は雨、というか台風が近づいているらしい。

 

車窓を眺めていたら「能生」の文字が現れた。あの、能生騒動で有名な能生ですね。能生騒動が何かはググってください。

 

ところでこれは知らなかったのだけど、能生駅ができたときのエピソードが実質イワシがつちからはえてくるんだだった。(駅のホームで)イワシ(の中に入っていたウジが)はえてくるんだ。そのせいでこの旅行のテーマソングはイワシがつちからはえてくるんだになった。界隈曲と言われていますが、もてはやされる前から聞いていた、ように記憶しており、その点は優越感を覚えています。Twitterで「能生 イワシがつちからはえてくるんだ」と調べてもヒットしなかったことについても、優越感を覚えています。みんなも流しながら読んでね。

 

youtu.be

無駄話が長すぎる。9時前に金沢到着。

スマホで適当に撮った写真とカメラで適当に撮った写真が入り交じるのでアスペクト比が混ざることが嫌いな方は鼻をつまむなど各自用意して読んでください。明るさも揃えておりません。

鼓門、でしたっけ。始発の新幹線で来る人もそれなりにいるようで、飛び跳ねている大学生の集団や大人の休日倶楽部のような方々などがいました。東京は大雨とのことですが、こちらは青空。

 

駅前の感想は、よく整備されているなという感覚。ホテルが多い。駅前の安旅館に荷物を預け、まずは武蔵まで歩いていきましょう。適度にホテルやマンションなどはあるものの、"地方都市の中心駅から中心市街地までの太い通りあるある"とは異なり、オフィスや公的機関なんかはあんまりありませんでした。

 

武蔵です。近江町市場があることで有名ですね。武蔵だの近江だの、加賀百万石で日本中から人が集まっていたころを感じられて良いですね。

 

市場というものの雰囲気はあまり好きではないです。旅行する気あるの?市場の中で百万石うどんを頂きました。うまい。やはり関西風の出汁は本当にうまい。海老天がかなり太く、市場のぽてんしゃるを感じる。

 

武蔵から南に歩いていきます。金沢は空襲を受けなかったがゆえに昔の建物がたくさん残っているんですってね。俺は平和のために何かをなしているか?平和とは何か?

 

尾山神社。ステンドグラスのあるおしゃれな神社です。

 

今回実は兼六園には入りませんでした。これは金沢城の外側のどこか。

 

平日なので観光地の割には人が少なく、テレビの取材がありました。木村多江さんを間近で見ました(つつじのような明るいピンクの服を着ているのが木村さん)。平日の旅行は良いですね。

 

国立工芸館に来ました。

 

「水のいろ、水のかたち」と題された展覧会が催されており、私は水を好んでいるので、非常に好みました。この旅行で行った文化施設の中で一番良かったかも。建物も素敵でした。

 

石川県立歴史博物館。すぐ隣にあります。

 

まあせっかく来たし…という気持ちで入りましたが、思ったよりボリュームがあり、またRFIDを活用したギミックなどもありがんばっているなと思いました。私は何もがんばっていません。

興味深かったのは祭で捧げる神饌の展示。石川県では「あえのこと」など、能登を中心にこういった民俗文化が豊かなようです。通説的な展示を見せられると、自分が今どういったトピックに興味があるのかということがわかり、私は神饌というトピックに興味があるということがわかります。そのほか、渤海使などにも興味があります。

 

石川県立美術館。すぐ隣にあります。こちらはこう、古九谷とかはなんとなくよかったのですが、全体的に古臭く、ちょっと僭越ながら、やべーと思った美術館でした。「古九谷と隠れキリシタンの関係」についての展示もあり、内容自体は興味深いのですが、Wikipediaにあったら「要出典」「独自研究?」と書かれそうな内容に思えました、いや、もちろんちゃんとした学芸員さんがやっていることはわかっているのですが、うーん。石川県は、工芸、生活美術は強いが、純粋美術は弱い気がする。私は大正〜昭和の洋画家がそれなりに好きなのだが、石川県出身の画家は思いつかないし、展示もされていなかった。それがゆえの金沢21世紀美術館なのかもしれないけど。

 

石川県立美術館広坂別館、石川県文化財保存修復工房。すぐ隣にあります。これはよかったな。漆とか、日本画とか、美術品を修復する場が一般見学できます。ただこういう工場見学系の施設、ガラス越しに労働を眺めるのが窃視症的でグロテスクで、ここでは働きたくない。そう思うとよくないです。前言を撤回します。

 

山を降り、公共施設の多いエリアに来た。このあたりで仕事のきつい連絡が来て、まじできつくなったよ。

 

みんな大好き、鈴木大拙館。谷口吉生設計。ものすごく良いのですが、金沢市マーケティングがうまいですね。内容はとても薄い。来る価値はものすごくある。そういうことなのです。仕事とかどうでもよくなった! 柳が青々としていてよかった。

 

香港人の青年に写真撮ってくれるかい?と話しかけられました。お返しに撮ってくれました。本当に英語が話せなくなっていることがわかる。このまま日本語も話せなくなるのかな。言語から逃れられたらそれはとても楽しそうですね。

 

新竪町というエリアに来ました。金沢随一のおしゃれエリアのようで、昔ながらの町並みの間におしゃれなカフェがいくつか並んでいますが、観光客はいませんでした。竪穴式住居以外でこの竪の字使うことあるんだね。

 

かわい〜パン屋。クロワッサンと、あともうひとつプルーンが中に入っているカヌレみたいなのを買いました。美味しかった。

 

おしゃれな街なので、特に解説がなく三宅雪嶺の生家跡が案内されます。三宅雪嶺ってだれだっけな… 北越雪譜?(を書いたのは鈴木牧之であり、時代すら違いました 三宅雪嶺志賀重昂杉浦重剛とともに政教社を設立し『日本人』を発行した明治時代の国粋主義者

 

更に進むと今度は竪町。この街が不思議で、一見普通の地方都市の商店街なのに、古着屋が6割、美容院、オタク向けショップ、コンカフェ、ジュエリー店が残り1割ずつという店構え。飲食店やチェーン店はあまりありません。どうなってんだ? しかも古着屋も私が入れない感じの、下北沢ではなくて裏原宿とかにありそうな古着屋です。とんでもなくイケています。会社にいる金沢美術工芸大学出身のオシャレな人達はこういうところにいたんだろうなと思いました。

 

竪町を抜けると、一番の繁華街、香林坊・片町に着きます。同じ街かどうかというとわかりません。隣接しています。香林坊は銀座、片町は有楽町、みたいな感じでしょうか。間違っていると思いますので、各自憤慨しておいてください。人がとんでもなく多い。超大都会だが? 

こういうことをすぐ言うので人から嫌われるのですが、新潟より都会。岡山広島より集積度は高いのでは…と思ってしまった。質が違うので比較はできませんが、町田や八王子より立川に近い感じがした。ただなんというか、人がここまで多いと旅行感があんまりないなという気もしてしまった。

 

東急スクエアがあるのは知っていましたが、東急スクエア、本当にあるんだな。驚きを隠せない、東急沿線民。東急スクエアといえば、青葉台が一番身近で、あとは武蔵小杉、みなとみらい…そして香林坊か。感動的です。日本語が覚束なくなっていますね。すてきですね。

 

 

百貨店、大和も大盛況。バスを待つ人で溢れています。数年前に高岡に行ったとき、大和、潰れてたな。ここらへんで逃れられなかったミーティングを1時間受けるために、コワーキングに入る。仕事って、すごく仕事だな。

 

さて、金沢21世紀美術館です。本当は朝一番に来ようと思っていたのですが、夜間開館をしていることを知ったので先に県立美術館などに足を運んでいたのでした。スイミング・プールの整理券は終わっていました。

 

ちゃんと喋りだすと長いですが…常設の方は、まあ、十和田市現代美術館とかと近いかな…。アニッシュ・カプーア「世界の起源」だけ写真撮れないのは笑いました。美術かどうかは判断を保留したとしても、猥褻物になりかねないからね…

 

企画展はアレックス・ダ・コルテ「新鮮な地獄」。一応これを見にこのタイミングで金沢に来たわけですが、まあなんというか、2023年の金沢で見れてよかったかなと、そういう気にはなりました。これが現代のリアルなのかな、とは。

 

個人的に金沢21世紀美術館で一番気になったのは、こんなことを言っては良くないけれど、スタッフの質が良くない。美術館の展示スタッフ、アルバイトやボランティアなのだろうけど、基本的には毒にも薬にもならない存在で、どちらかというとホワイトキューブよりの存在であると思っている。ただここのスタッフは、明らかに仕事をダルそうに頭をポリポリ掻いていたり、求めてもないのに「これは◯◯という作品です」と解説している人がいたり、もちろんなにもせずふつうにスタッフをしている人がほとんどなのだが、そのまばらな対応が目立った。というか、不気味だった。翻ると、ホワイトキューブを前提としていない美術館だからこそ、こういう対応ができるのだろうか、いや、それだとしても。

 

あとは、英称が「21st Century Museum of Contemporary Art, Kanazawa」なのだけど、21世紀がコンテンポラリーでなくなった、次の世紀にはどういう存在になるのだろうか。あとは愛称は「まるびぃ」らしい。建物の形状が丸い美術館だかららしいが、ゆるキャラの名前にするとかならまだしも、愛称としては厳しいものがあるような。そして、たぶん金沢市が運営しているのだと思うのだけど、「金沢市立」とか「石川県立」とか、運営主体が見えづらいのがまた怖く、不気味。広大な土地で、元々ここに何があったのか、とかも気になる(金沢大学付属小中高があったらしい、調べて知った)。全体的に、不安な美術館だと思う。こんなこと全然気にしなくていいんだと思うんだけどね。展示が20時で終わること、建物は22時まで開放されていることはすごく良かった。そのコモンズ性、主体が見えないデラシネ性と、美術が消費されているという鑑賞スタイルが、22世紀に、コンテンポラリーで、いられるのカナ? 俺は早く死ぬか、それか早送りして100歳くらいになりたい。

 

マーク・ロスコ。ずるいとはおもうけど、好き。

このあとは香林坊の裏側で見つけたジョージア料理店!に入ろうとしたらスカスカなのに予約で埋まっていると言われて恥ずかしい思いをしたり、中華料理屋に入ったら美味しいは美味しいけど周りは楽しそうな集団しかいなくて寂しい思いをしたり。金沢の夜は個人的にはけっこうだめかもしれません。まあそもそもだめなだけだけど。

 

夜までずっと歩き通しだったわけですが、ようやくバスに乗って駅の近くの旅館に投宿。

寝不足、始発で一日中歩いていたことがかなり疲れを催し、そのあとの旅程にも大きく影響したわけですが、流石に書くのも疲れてきたしイワシがつちからはえてくるんだも2週目に入ってしまったので、2日目以降はまた今度。

今度書けるかはわかりません。それでは。

 

追伸 編集画面では画像が映っているのに投稿すると画像が反映されないという現象が起き、はてなブログへの信頼がなくなりました。

 

大回り

 

何かするのもつらいが、何もしないのもつらいので大回り乗車をすることにした。金も使う気が起きないし。けっこう鉄道オタクなのでよく似たような動画は流しているのだけど、自分がするのは初めて。

大回りなのでもちろん目的地はないけれど、有名な我孫子駅唐揚げそばを当面の目的地とする。14時前に起きたので、15時からのスタートである。

 

渋谷駅まで出て、150円の切符を買う。人がとんでもなく多い。

山手線外回りに乗り込むと、座席が1つ空いていたので座る。山手線は1周だいたい60分というのは有名だと思うけれど、長いか短いかでいうと思っているより長い気がする。日暮里ま30分。新宿や池袋で乗客が大きく入れ替わるが、隣に座っている韓国人とは30分間一緒だった。京成線に乗り韓国へ帰るのだろう。

 

日暮里からは常磐線に乗る。我孫子までは30分で着くらしい。これは短い。成田行きの10両編成なこともあってか混雑していたので、北千住で地下に降り緩行線に乗り換えることにする。北千住は東京メトロ管理の駅なので、JR大回り乗車で乗るには少し違和感があるね。

 

 

緩行線も思ったより混んでいる。亀有で座る。金町で東京都は果て、松戸から千葉県に入る。新松戸で大半の乗客が降りた。北小金南柏、北柏など降りることのなかなかない駅が続く。床にペットボトルが転がっている。

 

我孫子着。唐揚げそば弥生軒は何店舗もあるらしいが多分一つしか開いていなかった。混雑。食券。注文。着丼。冷やしがありがたい。

 

味は美味しいかというと普通だが、価格に対して食べ応えがあり名物になるのは頷けます。

 

我孫子からは成田線に乗り千葉へ周るか、引き続き常磐線を北上するかの分岐がある。常磐線に乗ることにする。

 

利根川を越え、茨城県へ。周囲は林や田んぼが増えてきた。これまでずーっとぼーっとしていたが、藤代駅だったかな、特急の通過待ちで初めて本を開いた。ひるがえれば、移動さえしていれば退屈しない精神状態であるということでもある。

 

ひたち野うしくって冷静にすごい名前だと思う。「みなみ野はちおうじ」とか「つくし野まちだ」みたいなことである(常陸--牛久」という意味もあるのかもしれないけれど)常磐線は駅間が長く、それだけでどことなく旅情を感じさせる。

 

 

友部駅に着いた。そろそろ日も落ちかけている。ここからは水戸線に乗り、小山へ向かう。水戸線は水戸に行かないことで有名であり(友部から直通する列車はある)横浜線奈良線の仲間である。駅の周り何もないな。

 

クロスシートがありがたい。基本的に乗客が少なく、車両に私しか乗っていないこともあった。空気輸送という言葉があるが、大回り乗車というイレギュラーな乗り方をしていることもあり、今私は限りなく空気に近い存在であると思った。

 

 

水戸線の駅は聞いたことのない駅が多かった。「稲田」「福原」「玉戸」など、どこにでもありそうで見たことのない駅名が続く。沿線に特段大きな町があるわけでもなく、有名な観光地があるわけでもない、そんな静かな路線。稲荷や焼物が有名な笠間、城下町結城、蔵造りの町の真壁(やや沿線からは外れているが)などはいずれ観光してみたい。

 

日が沈み、周囲が暗くなるまでの1時間を水戸線クロスシートで過ごし、小山駅に着いた。もうここからは帰路と称しても問題はない。構内のNewDaysでとちおとめのお菓子を買う。

 

上野東京ライン平塚行き。北関東の地で平塚と言われても興が覚めますね。辺りも暗いので本を読んだりなにもしなかったりして過ごす。大宮に着く。大宮駅の駅ナカはいつ見ても充実している。利用したことはない。

 

最初は千葉方面に行く心づもりだったのでこのまま東京にまっすぐ帰ってしまうと大回り乗車のルートではなくなってしまう。ここからも大回りして帰らないといけない。

 

埼京線武蔵浦和へ行き、武蔵野線に乗り換える。乗り換え通路は花火大会帰りらしき人が大挙していて、前を向けなくなる。今日初めてのイヤホンをする。

車内に乗り込むと浴衣姿の人はいなかったので安心した。武蔵野線は駅間が広いので速い。歌集を読み終える。府中本町着。同じアルバムをリピートする。

 

南武線21時台になると14分に1本になるようだ。あまりに少ないと思うのですが。駅間が狭いので遅い。一時は通学にも使っていたが、なんだか久々に乗る気がする。網棚にスポーツ新聞が挟まっている。武蔵小杉着。同じアルバムをリピートする。

 

 

武蔵小杉の乗り換え通路は迂遠である。湘南新宿ラインに乗る。湘南新宿ラインは都心の割に本数が少なく、また間隔が不均等なのであまり好きではない。乗れば速いけど。恵比寿着。自動改札に弾かれたので有人改札で「すみません大回りで」と言って出場する。おしまい。

 

 

8時間、150円。無駄といえば無駄、贅沢といえば贅沢。移動だけをして、特に何もしない一日。家で何もしないよりは移動しながら何もしなかったほうがすこし何かをしたような気にさせられる。窓越しに移りゆく景色を見るのは面白いが、画面内の動画を見るのと同じように退屈でもある。幸せというわけでもなく、元気になれるわけでもないが、やや楽しい小旅行だった。

山手線各駅の印象

なぜか全く眠れないので、山手線各駅とその街に対する印象をつらつらと書きました。

 

渋谷

山手線の中で一番のホームタウンだけど、最近はあまり行かなくなってしまった 高校生時代にライブハウスなどで一番通っていた気がする 今は行くとしたら神山町か南平台町方面です 昔は宮益坂のことを「みやえきざか」と奇妙な読み間違いをしていた

 

原宿

あまり行かないし、行くとしても表参道から歩いたり明治神宮前からだったりする 竹下通りは通りたくないので東郷神社の境内を歩くことが多いです

 

代々木

大江戸線を使っていた時期があったので代々木駅をよく使っていることもありました 北参道方面しかり、南新宿方面しかり、意外と素敵なお店も多い印象 天気の子でも出てきましたね

 

新宿

すごく人が多い 先日「渋谷はスクランブル交差点という中心があるけれど新宿には中心という中心はないですよね」という話をした 私にとっての新宿の中心は東南口のエスカレーター 新宿に行くと決まって外国人から道を聞かれていたころがあり、中高時代は行きたくなかった

 

新大久保

人が多いのに歩道が狭い 韓国料理にはあまり興味がないが、中華食材・エスニック食材を買いに行くという予定はいつか立てたい

 

高田馬場

ミャンマー料理やウズベキスタン料理などを食べに行ったことがあり、ラーメン屋も多いのでもっといろいろなお店を知りたいが、高田馬場に行くなら神楽坂に行ってしまうのであまり行くことはない

 

目白

地味に好きな駅 特に西側は落合の高級住宅地が広がっており、散歩しがいがある町並み 駅舎がかわいい

 

池袋

あまり良いイメージはないが、ガチ中華のお店にもっと行きたい 池袋という街に人生で5回くらいしか行ったことがない 「西口(北)」みたいな出口の書き方はどうなのという気持ちがある

 

大塚

都電が走っている駅前の雰囲気がけっこう好き かつては池袋より栄えていたようですね おにぎり屋やラーメン屋などの記憶がある

 

巣鴨

地蔵通りは楽しい ガチのネパール料理を食べたことがある

 

駒込

ギャラリーや六義園など点では分かるが面としてあまり印象がない街 山手線の駅で住むなら駒込が良い気がしている

 

田端

多分降りたことがない 動坂下のあたりは良い街な気がするけれど、駅前は線路だらけでパッとしないイメージ

 

西日暮里

千代田線との乗り換えで階段を間違えたことがある 使ったことがある、というくらいの印象 開成高校が近くにありますよね、たしか

 

日暮里

谷根千からの帰りに使うことがある 街自体は嫌いではないけれど高架の線路を走る電車の音がうるさい

 

鶯谷

ラブホテル街というのもそうですが、ラーメン屋や喫茶店に行ったことがある けれど上野や根津や入谷との街の境が曖昧で鶯谷といえばという印象はあまりない キネマ倶楽部も行ったことない

 

上野

美術館などに行くことはあるけれど、JRの駅を使ったことがほとんどなく、いつも天井の低い地下鉄のスロープを使っている 公園口きれいになりましたね 上野駅の東側、何があるの?

 

御徒町

アメ横あまり行っていないですが行きたいな〜 御徒町の東西、湯島・末広町新御徒町佐竹商店街)あたりはたまに歩くと楽しい

 

秋葉原

オタク文化にそこまで興味がなく、あまり馴染みがない イヤホン専門店に行ったことはある 錦糸町とイメージがかぶる

 

神田

いま、山手線で詳しくなりたい街ナンバーワン 何も知らないけど探りがいがありそう 日曜日に降り立ったら人が全然いないことがあった

 

東京

迷路すぎてあまり足を踏み入れたくないのが正直な感想 八重洲から丸の内までどうやって行ったらいいんですか? ちゃんと構造を覚えられれば楽しいと思う 丸の内駅舎はもちろんすばらしい、八重洲側も好き 京葉線のしょぼくれた入口も好き

 

有楽町

これも地下鉄で使うのでJR駅の印象がほとんどない 映画を観ることもある

 

新橋

飲みやラーメンなどでよく使う ニュー新橋ビルの階段にあるアイコンが好き

 

浜松町

大門のほうがどちらかというと使う気がする 仕事ではたまに使うが散歩をしたことはあまりない モノレールもあまり乗らない 東京タワーが見えるとでかい

 

田町

一番「ザ・オフィス街」なイメージ 三田と田町は別の街だと思っている 詳しくは知らない

 

高輪ゲートウェイ

今後に期待 高輪橋架道橋だいすき

 

品川

駅の中はだだっ広いのに高輪口は狭いのが不思議な感じがする 高輪の丘の上を散歩すると楽しい 港南口には特に感情はないです 港区

 

大崎

ゲートシティ 山手線と山手通りが接する地点 あまり歩いたことないなそういえば ソニーもある?

 

五反田

池上線と浅草線の乗り換えがとても遠い 池上線と山手線の乗り換えはすごく近くて好き 街は詳しくない  

 

目黒

山手線で一番好きな街 こぢんまりしていて良い 東に行けば白金や庭園美術館、西に行けば目黒川や雅叙園 とても楽しい 実は寄生虫館に行ったことがない 目黒線・地下鉄とJRがやや遠いのが残念 品川区

 

恵比寿

金曜夜の恵比寿駅前が東京で一番嫌い ガーデンプレイスは良いと思います 代官山まで歩くことがしばしばある